初恋

私にも、かっては恋をしたことがある・・・

もう・・・・４９年前？にもなるのか・・

同級生の、可愛らしい少女でした。

勉強もでき、家柄もしっかりした少女・・・

私は父親の会社が倒産して、当時、２５００万円もの借金が残り。

高校へ行くことは、正直あきらめていました。

それが・・「不良」のレッテルを張られ。

試験用紙を白紙で出したことも、でもね、答えなどわかっていたんです。

１００点など取って帰ると、父親の家庭内暴力が待っていたので・・・

いつも１５点以内で・・

所詮高校へはいけない。

ならば、何をする？？

当時、はやってたサンドバック型のバックに私物を詰め込んで。

中学卒業と同時に、詳しく言うと卒業式の日に・・・

誰にもわからないように、勉強部屋から・・ひっそりと。

家を出たのです、でも…・勉強がしたくて・・

通信制受験、合格・・

家まで４５分のところに寮があり。

好きな女性の家までは５分程度？

何も言えないまま・・・卒業。

初任給は母親にあげて、自分はというとチキンラーメンが主食の６か月。

半年で調理場のセコンドチーフと言われるまで、毎日夜中４時ころまで・・

勉強をして、当時出版されていたフランス料理を完全マスター。

でも、空いた穴は・・・

埋まることはできず・・姫路市を離れ。

単身大阪市へ、国際興業のレストランでも修業をしてみた・・が、

料理長のレベルが若干低く、数か月で離職。

１８歳の誕生日、１１月１３日。

海上自衛隊舞鶴入隊。　　以後、３曹まで上り詰め退職。

結局は・・今で言う？告白？できないまま・・

それでも一度は結婚も離婚も経験し・・

２６歳で再婚。

あれから３５年、つつましく、時には激しく・・

思えば・・遠い、思い出でもあり、同窓会にも出ず・・

毎日、モヤモヤとした介護の世界に自分がいることを、

思い知らされる日々。

初恋…いい言葉です、甘いほのかに心が優しくもなれる・・・

初恋って・・そんなものなのでしょう・・

告白するにも、高校へも経済的に行けなかった・・

恨みじゃなく、勉強がしたかった。

還暦も過ぎ・・ふと・・・ＧＳサウンドを聞くたびに

年甲斐もなく、思い出してしまいます。

彼女も、もう、・・おばあさんになっているのでしょう。

孫に囲まれながら・・・幸せであってほしいと願う。

無慈悲な神様、結局、私は何も言えず還暦まで生きてしまいました。

３度の成人式を過ぎ３年が経ちました。

あとはいつ、お迎えが来るのかを待つ身・・

人生って…神様の悪戯ばかり・・・

今、こうして、パソコンをいじっているのも・・・

何か意味があるのでしょうかね？

　　　　　　　　　　　　　　　　　　では、また。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　敬具。