★ 最近の書評 2018.NOV
TOP画像は特に意味はありません。
さて、結構、本は読んでいるのですが、書評を書くまでに至っていませんでした。
今回、連鎖的に読んだ2冊をご紹介しましょう。
★ 明日、機械がヒトになる ルポ最新科学 (講談社現代新書) 新書 海猫沢 めろん (著)
小説家・「海猫沢めろん」さんが以下の方のところへ訪問し、「人間化する機械」と「機械化する人間」、その両方がぶつかり合う境界を見つめ、「人間」について述べています。最新の技術動向を概説するだけでなく、「テクノロジー(機械)はどこまで人間の領域に進出するのか、あるいは人間を凌駕していくのか」という所まで踏み込んでいます。
SR――藤井直敬
3Dプリンタ――田中浩也
ロボット――石黒浩
AI(人工知能)――松尾豊
ヒューマンビッグデータ――矢野和
BMI――西村幸男
幸福学――前野隆司
結構、判りやすく説明が多く、その中で何人かの著書を読んでみたくなりました。幸福学というカテゴリで研究を進めている「前野隆司さん」の著書を読んでみました。
★ 脳はなぜ「心」を作ったのか「私」の謎を解く受動意識仮説 (ちくま文庫) 前野隆司
前野さんは子どもの頃から「意識とは何か。意識はなぜあるのか。死んだら「心」はどうなるのか」という疑問を持ち続けていた。科学者になってその謎への回答を得たという。
ざっくりと要約すると「人の『意識』とは、心の中でコントロールするものではなく、『無意識』がやったことを後で把握するための装置にすぎない。」との結論を得たそうだ。これを「受動意識仮説」と読んでいる。これが正しいとすれば「ロボットも心を持てる」との事。
よくよく考えると「無意識で動いたことの辻褄を合わせるために、意識(心)という把握装置が人間には備わっている」ということなんでしょうね。「心」も解明してくるのかぁ~とちょっと複雑な気持ちもなりました。でも、興味を持てた本でした。
ニューラルネットワークの仕組みを「小人」が仕事をしているように描いているのが、なかなか気に入りました。自分が何気ない行動をするのも、小人がなせる技で、自分が意識して動いているような錯覚で行動しているんだなと思いつつ、最近は過ごす様になりました。(笑)