☆ 「性の進化史」
タイトルで誤解を招く可能性がある。エロい話ではないのだ。
実は、ご存知の方もいると思うですが、「男性はいつか。この地球上から消え去る運命ある」という説を唱えた学者がいて、Y染色体がどんどん短くなってしまく兆候にあるのだという。それゆえ、「男性は消え去る」というのだ。この著者である、松田洋一さんは30年以上に渡って、生物の生き残りを狙った染色体の進化の研究なさっており、特に染色体について多くを語ってくれる。結構専門性の高いキーワードも出てくるが、一気読みで2日間で読んでしまった。完全な理解はしていないと思うが、いい頭の体操になったかな。
「性」とは違う個体からのゲノムを混在させて、多様性を潤沢にしつつ、生存にそぐわないものは排除するような色々なチェック機能が盛り込まれており、生き延びる可能性を模索できるようになっている事実によって、色々な生存の危機を乗り越えてきた地球の生物は凄いなと思い直しました。この本、お勧めです。
☆ ゲノムの見る夢
ゲノムと「生命誌」から考える、新たな知のゆくえ・・・・。豪華メンバーとの対談集。というキャッチコピーがアマゾンに出ていました。
図書館で生物関連のコーナーで何気なく見ていて、「中村桂子」さんの名前に引っかかって、読むことにした。
面倒な話題に突っ込んでは居なかった感じもしますが、当初筆者と相手とのミスマッチから、相互理解へ向かうプロセスがなかなか面白い。
多田富雄さんは免疫の大家であるので、生物関連の中村桂子さんには親和性がありそうですが、結構難しい話で、理解ができなかった。
河合隼雄さんは対談集・共著が多く、SDTMもよく読んでいる。ユング派分析家でも有名ですね。
以上です、