感慨を紐解くとこんな言葉が出て来る。
中島みゆきの「糸」がここ数年緩~く世の中で持て囃されて来て、そんな意外ともとれる現実を一人のファンとして感慨深く見ている。
そもそも「糸」が初めて世に出たのが1992年。約28年前でそれを考えると、ヒヤ〰️っと変な声が思わず口から出てきそうである。
自分も歳を食ったし何気に時間が経ってしまったんだなあ。
しみじみと感じ入る。
大体あの頃はどんな年だったのか、まずはざっとググってみたら…。
〝スペースシャトルで毛利さんが宇宙へ行った。
水泳の岩崎恭子が金メダル🥇をとった。
歌手の尾崎豊が亡くなった〟
あれやこれや。
ホントか?相当な大昔だな、これは。
「糸」ってそんな前だっけ?
と当然ヒヤ〰️っとなる。
だろ。
御参考までに、「糸」は中島みゆきの20番目のアルバム「EAST ASIA」のしんがりを勤めた曲だった。
しんがりに来る曲ってきっと何かの意図を持って、そこに位置付けられているのだと思う。
「糸」はしんがりに相応しい👏(名言)
そんな中、(どんな中?)
最近の糸井重里とのインタビューで、中島みゆきはある事を初めて明かした。
アルバムの中に入っている英訳の歌詞カードについてである。
以前はその理由について、海外でレコーディングをする時に、現地のスタッフ達にどんな内容の歌を歌っているのか、理解してもらうためのモノと言っていた。
しかし今年発売したアルバムについての話の中で、日本語の歌詞の英訳にはそれとは別の意図もある事を明かしたのだ。
例えば「おはよう」というタイトルの歌の話の中で。
「おはよう」と来れば普通「Good Morning」を訳として思い浮かべるだろう。
しかし歌詞カードに書かれているのは「Wake Up」なのだ。
中島みゆきは「おはよう」に「目を覚ませ」というニュアンスを込めているのだとサラッと語った。
えっ👀⁉️そうなの😲😲😲😲😲😲
歌を聴いている者にとって、単に日本語で歌詞を追って行っただけでは、そこまでの意味を汲み取れはしないだろう。
英訳を確認する事で初めて判断出来得る事なのだ。
そうであったか。
そういう曰くが一枚のCDのケースの中に隠されていたのか。
この発言は永年ファンを自認している者にとって、実は眼からウロコが五万と溢れ出るほどの話なんである。
中島みゆきは以前から一貫して、自身の歌う歌の解説という事をして来なかった人だ。
ファンの誰しもが喉から手で聞きたかった、あの歌この歌の意味や解釈。
そのヒントとなったであろう鍵が毎度新譜が発表される度に、さりげなくどうぞご覧あれと用意されていたとは。
この期にして初めて知らされた事実。
中島みゆき、してやったりだろうなあ。
感慨深い事この上なし。
そういう事ですので、「糸」をこのかた何遍聴いて来たのか考えた事もないのだが、初めて今回英語タイトル名を見てみた。
「Tapestry」。
タペストリー。
中島みゆきの言葉で言えば〝織りなす布〟か。
吽。
これまたしみじ~み、感じ入るものがある。