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ペーパースマハー

四方山夜会

みゆきの「うた」に手が届く

確かこんな惹句で夜会が始まった。
実際は開始前から、届くなんざ夢の話で。
最初のチケットを取るための特別電話予約が、アッと言う間の秒殺で終了し、みゆきさんの「うた」が遠退いた事実を、その時誰しもが瞬殺で突き付けられたのだ。

夜会は長い間、ファンにとっても誰にとっても、遥か彼方の、相も変わらずの届かない存在でしかなかった。
夜会と共に満を持して立ち上がった劇場が700弱のキャパシティーで、そりゃ見に行けた人には近かったでしょうねって事。

中島みゆきファンにとっては、夜会については恨み辛み幾らでも語れます。
あっしにとっての四方山夜会話。

現在、夜会の新しいモノが映画で公開されている。
今でこそ夜会を見に行くには、そんなに大変ではないが、ホントに記憶を辿れば最初は不可能に近かった。

あっしが直にこの目で夜会を拝む事が出来たのは、夜会開始から11年目の会。
2000年11月の「ウィンター・ガーデン」である。
しかもこれは当時あった〝ぴあ〟という情報誌で入場券が当選しての、奇跡のような観覧だった。



夜会をどんな形であれ見続けている人には、自分なりのお気に入りの会があると思う。
統計として測られていないので、どれが一番万人受けしているとか定かじゃないが、あっしはやはり最初にお目々をかっぽじって一言も漏らすまいと見た「ウィンター・ガーデン」が一番だ。

「ウィンター・ガーデン」は数ある夜会の中でも毛色がちょっと変わっている。
物語の進行がセリフじゃなく演者の語る詩なのだ。
しかも楽曲が極端に少なく、より演劇に寄せていると見られる点。

北海道の東部、湿原地が舞台と予測され、道産子のあっしには、見るもの聞くものが身近に感じられて、そこにも惹かれる所以がある。

後で何かで読んで知ったのだが、万葉集の持統天皇の紫の歌がベースにあるんじゃないかとあって、なるほど「朱を奪う紫」「野守草」と和歌を連想させる詩が出てきて、みゆきさんヤるなあと思った。さすが国文学卒。
ストーリーの中にいろいろ要素が複合的に絡んでいて、見応えがありました。

だいたいが舞台で披露された数々の詩の秀逸さ。
中島みゆきの詩人としての側面を見た。いや見せつけられた。

だが、惜しいかな「ウィンター・ガーデン」は映像が残されていない。ダイジェスト版ではチラッと垣間見れるが、夜会第一回目といい一番見たいモノが映像で残ってないという悲しい現実。
なので伝説の舞台とあっしは密かに呼んでいる。
又再演希望。

今公開されている「リトル・トーキョー」についてはブログでも様々語られている。
あっしも先日新宿の映画館へ馳せ参じたが、お客が4人だよ、4人。😓

ちょうどみゆきさんの「糸」を映画化?した予告編が出てきて、こっちはお客が殺到するんじゃねえと思った。

夜会が今後どういう感じで続けられて行くのかはわからないが、公演の度に見る前から一喜一憂しダレきった生活を見直し、夜会との戦いに臨む。
いつまでそんな体力が続くのか。
ファンとみゆきさんの持久戦はまだまだ。だ。
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