日本あちこち、ぼっち旅

指定難病患者です。
行動できる範囲で日本各地への旅を試みています。
謎解きにハマり中。

長崎原爆資料館、そして原爆落下中心地公園

2013-10-03 23:48:37 | ぼっち旅徒然
長崎に訪れた目的はもうひとつあります。
原爆資料館に行くことでした。
(広島は4月に訪れました。その話は後日まとめます)

8月27日(火)の早朝
張り切って原爆記念館に足を運びましたが
早すぎてまだ開いていませんでした~

資料館前あたりから、平和公園あたりをぼんやり眺めて過ごしました。

昨日まで大雨洪水警報が発令されていたとは思えない爽やかな青空♪

待つこと30分
ようやく開館時間を迎えて、無事入館することができました。




私の個人的感想ですが
長崎の資料館は、原爆のむごさやその被害を感情に訴えるのではなく
淡々と、冷静に、後世に残す「資料」として展示しようとしている姿勢が強いという印象を受けました。
(広島の資料館がそうではないといいたいわけではありません。
 広島は広島として、長崎は長崎として
 起こった出来事に対する表現の違いを感じたのです)
何よりも印象的だったのは
被爆者の内臓標本が展示されていたことです。
私はその展示に圧倒されてしまいました。
広島の資料館とは異なる種類の迫力を感じたのです。
これは一体なんなんだろう?
と、いう私の疑問は
永井博士のコーナーに入って解決することができました。

永井隆博士 1908年~1951年


お恥ずかしい話ですが
私はこの時まで永井博士の存在を知りませんでした。
広島のことは幼いころからよく話を聞いていましたし、はだしのゲンも知っていましたが
被爆者であるのに医師として、被爆者の治療にあたったこの方の事を
今まで知る機会がなかったのです。

早速この方の著書を購入。

休憩スペースで読んだのですが
その内容に驚きました。
素晴らしい著書ですが
私が一番「すごいな」と感じたのは
この方が原子力エネルギーに未来の希望を見出していたことです。

P222より引用~
「人間が本能しか持たぬ動物と同じく、天然の資源を使い荒らしていた怠惰時代は過ぎたよ。
あのピカドン一発で人類は居眠りを覚まされた。
これから人類がその考えられた知恵と自由意志を正しく用いて、隠された資源を次々と探し出す時代になったのだ。
知恵が勝ち、腕力が正当な地位まで後退する時がきている。
人間が人間らしい生活のできるいい時代だ。
誠一たちはその時代に生きてる。うらやましいね」
「すると、原子爆弾は人類の居眠りをさます大気合いだったんですねえ」
~引用終わり。

ご自身も被ばくし、ご家族も亡くしたというのに
このような考え方をしていた、という事実に私は驚きました。
同時に永井博士という方に強い興味を抱きました。
今回は残念ながら時間がなかったので
近いうちに博士の足跡を訪ねる旅をしようと決めて、資料館を後にしました。

そして、原爆落下中心地公園に到着。


グラウンド・ゼロにある、中心地標柱が静かに佇んでいました。

空は、とても青くてきれいでした。

その後は記念公園へ


教科書で見た、平和祈念像を見ることができました。

私が想像していたよりずっと大きくて存在感がありました。


広島と長崎に足を運んだことで
私が今まで知っていると思っていること
理解していると思っていたことは
全然わかっていないし
知らないことが沢山ありすぎるんだ、ことを思い知らされました。

とても貴重な時間を過ごすことができた長崎の旅でした。

近いうちにまた、訪れたいと思っています。

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軍艦島上陸ツアー

2013-10-02 13:37:26 | ぼっち旅徒然
2013年8月26日(月)
遅い夏休みを頂いて、軍艦島上陸ツアーに参加して参りました。
軍艦島へ実際に行ってみたいと思ったきっかけは軍艦島をストリートビューを見たことです。
軍艦島をストリートビュー / Google Maps Street View of Battleship Island

この素敵な動画で一瞬にして心奪われ、すぐに飛行機とツアーの手配をしました。

軍艦島の正式名称は端島(はしま)。
長崎県長崎市にある小さな島です


いくつかツアーがありますが、今回私がお世話になったのは
やまさ運輸さんの軍艦島上陸ツアーでした。

参加費用はざっくりとですが、以下の通りです。
早めの予約割引を利用して4000円のところ3,500円
もちろん飛行機も早割を使って、往復で37,500円
長崎空港から長崎市内へのリムジンバスは往復割引を利用して1,200円(片道600円)。
ホテルもネット割引を利用して1泊朝食つきで4,600円
合計45,800円
夕食はホテル近くのスーパーでおにぎりやお惣菜を買ってきて済ませました。

さて、8月26日のことです。
この日の長崎は大雨洪水警報が発令されていました。
軍艦島上陸ツアーは13時のものだったのでどうなることやら?
中止覚悟で、どきどきしながら羽田空港で搭乗待ち。

8時10分羽田発 10時05分長崎空港に到着。
長崎市内に降り立ったのは11時過ぎ。
リムジンバスを降りた瞬間
「大雨洪水警報は解除されました」
というアナウンスが……
自分すご~い! と思ったのですが
果たして、こんなところで運を使っていいのでしょうか??

ここがツアーの出発地点の長崎港フェリーターミナルです。



すぐ近くのショッピングセンター内のレストランで昼食を済ませました。
初トルコライスでした~

ちょっと少な目サイズをオーダーしてよかった。
かなりボリュームあって食べごたえありました。
美味しかったです♪

そして、いよいよ乗船!




ガイドさんが船から見える周辺施設の案内をしてくださいましたが
天候のせいか波が荒くて船酔いしそうだったので……寝ることにしました。
あ、でも半分くらいはちゃんと聞いてましたよ

乗船約30分後……

見えてきました~~!!


戦艦「土佐」に似ているということで軍艦島と名付けられたそうですが……


この写真を反転させると、シルエットが似てる感じがします。

現役時代は煙もあがっていたそうですから、もっと同じに見えたかもしれませんね。

ここから上陸です。

波が荒くて上陸できないかも??
と言われましたが……

スタッフの皆様の素晴らしい縄捌きで船は無事接岸されて
上陸できました~~

ツアーで見学できるのは地図の赤いエリアになります。


(当たり前だけど)ストリートビューで見た風景と一緒!

ちょっと感激。











これが大正5年/1916年につくられたアパート。

すごいっ!
日本最古の7階だて鉄筋コンクリートの高層アパートが
こうして今も残っているなんて……。
東京青山にある同潤会アパート(大正12年/1923年)より古いことにびっくりです。

背後に見える白くにょっきり見えるものは灯台。
軍艦島が無人になったことで光がなくなったため
事故防止のために昭和50年に建設されたものだそうです。

ここから海底ケーブルがひかれて電力が供給されていたそうです。
左端にあるのがケーブルの残骸。

これがつくられたのが大正7年/1918年というお話にまたびっくり。
技術の最先端が集結している島だったんですね。
すご~い。

最後に、ツアーを終えて港でもらった上陸証明書です☆


過酷な環境にある小さな島。
建物は数十年後には崩壊する恐れがあるといわれています。
でも、先日世界文化遺産への推薦が決まりました。
これらの素晴らしい建造物はきちんと保存して
後世に語り継いでいって頂きたいな、と私は願います。
ここで暮らしてきた人たちのざまざまな思い出も、沢山つまっている場所ですから……。

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