八重山諸島旅行術 竹富島編 その➂宿選び
2022年3月25日、政府の地震調査委員会(委員長・平田直東京大名誉教授)は25日、南西諸島周辺などでの海溝型地震に関する長期評価(第2版)を公表した。
沖縄でM8巨大地震の可能性 政府調査委が長期評価 与那国周辺ではM7級「30年以内に90%以上」
この記事が出たことで、宿選びに付け加えることがある。星野リゾートが13年位に前に竹富島でリゾートを着工する時から、八重山の有識者の意見がSNSに載せられたことがある。それは、リゾート開発の地区(竹富島南側アイヤル地区、海抜2メートル)は明和の津波で完全に埋没した場所であると言う事だ。要するに地震による津波が来た場合、この地区の住民は助からないと言う事だ。ゆえに、明和以降この地区にあった集落の後には住民は住んでいないのだ。
日本の津波記録の中で最大のもは八重山地方を襲った明和の大津波である。現在、地震予知連や地震学の専門家の意見は八重山地方に当時と同じ地震が何時来てもおかしく状況にあると判断している(2005年ころの記事)。
星野リゾートはその地区にあるにも拘らず、星野リゾートのHPを見ると、災害時の竹富島の避難地区になったとか、書いてあるが、これは、竹富町の防災対策の面々の知識のなさの表れでもある。役所の無責任さがよくわかる例である。
地震後、約10分で津波が来る。多くのスタッフが石垣島に帰ってしまう星野リゾート。地震時にリゾートの離れ屋に宿泊していた場合、当直の社員がすべての離れ屋を回り、お客様を島の安全地区(海抜17~18メーター地区)の東、西集落まで誘導するのに、間に合う訳がない。
宿選びの参考に、地震や津波を考えるならば星野リゾートは選んではならないと言う事になる。
★筆者の場合、上記の理由でなくても星野リゾートや茜屋は選ばない。理由はその馬鹿げた値段である。根拠が分からない。一泊一人食事なしで5~15万なんてありえないのだ。石垣島のインターコンチネンタルの新館クラブルームでさえこんな値段はしない。
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2023年もコロナ感染を考えると、まず選択するのはバストイレ付の宿という事になる。私の定宿の民宿も清潔でだが、共同トイレ、風呂場となるので今年も遠慮したい。抜け目のないP&Gのコマシャールでも言っているように、トイレは部屋中に菌が飛ぶ。いくらきれい好きの民宿でもお客が入る度に便器を拭くことはなく、殺菌スプレーを撒くことが出来ない。便所サンダルなどはもってのほかである。風呂場も同様である。また、民宿の廊下などは大勢の人が同じ場所を素足で行き来する。これも怖い。
竹富島でバストイレ付きの部屋を持つ宿を探すと、星野リゾートを筆頭に民宿程度の部屋を持つ宿まである。
竹富島でバストイレ付と言えばその昔(40年くらい前)、大浜荘の洋室が最初だったような気がする。今は大浜荘は孫の時代になり、シュノーケルツアーなどをしているが、恐らくこの洋室はクローズである。話は横にそれたが、2000年に入り、竹富島にも本格的にバストイレを持つ宿ができ始めた。また、コテージ風の宿もでき始めた。さぷな家が最初で、その後ヴィラ竹富、ゲストハウス竹富、すかぶら、松竹荘の別館、宿や竹の子、星野リゾート、ピースアイランド竹富、小さな宿CAGO、ジュテーム(バックパッカーの宿)経営の茜屋、願寿屋、高那旅館の新館などがバストイレ付の部屋を持つ。昨年出来た内盛荘の新館もバストイレがあるかもしれない。このうち、ヴィラ竹富は廃業して星野リゾートが使っている。
お薦めは聞かれると、個人的にはピースアイランド竹富程度の中級が良いと思う。星野リゾートの価格は異常に高く、その割には付帯する内容が乏しい。星野を選ぶ予算があれば、今年オープンした石垣島のインターコンチネンタルホテルのクラブルームかクラブメッドなどを選ぶべきかと思う。島の中ほどにあるジュテームの茜屋も高すぎる。食事が出ても取り寄せ物だそうで、同じ敷地内にバックパッカーの宿があることも難点。2食付きで選ぶのであれば、料理にあまりこだわりのない、宿や竹の子、願寿屋、ピースアイランド竹富が良いかもしれない。私としては定宿の民宿が一番なのだが来年までの我慢である。民宿のお薦めは泉屋、野原荘、松竹荘、仲盛荘、小浜荘が食事もしっかりしている。来年は是非民宿にと思う。
竹富島で選ぶべきではないホテルはと聞かれたら、星野リゾートと答えます。
★コロナ禍の中、高額ホテルが安く泊まれるという気持ちで星野リゾートを選ぶ向きがいるそうだが、果たして、竹富島まで来て星野リゾートに泊る事がバカンスになるかと考えてみてほしい。特に10月から4月にかけてはプールも冷たくて入れない。集落に出掛けるのには2キロもあるし、カフェやお土産店もなかなか行けない。近くのビーチは遊泳禁止。夕日のスポットやコンドイビーチも遠い。雨でも降ったら閉じこもるだけで、高い朝夕食をとるしかない(朝夕食で一人2万円)。世界中見てもこんなリゾートはない。
どうしても高額ホテルを安くと考えている向きは石垣島のホテルを進める。ANAインターコンチやフサキリゾートがお薦めである。特にフサキリゾートは2年前に大幅なリノベーションと新築のホテルはでき、利便性やデザインは外国の高級リゾートに匹敵する(筆者は2020年10月に宿泊した)。暖かな日は目の前のビーチで遊ぶこともできる。
★2021年12月27日、東京都でオミクロン株の感染者が50人を超えた。感染力がけた違いに強い。ことを踏まえ、安易に紹介した宿が良いかもしれないとも言えないので、改めて、考えてみると。部屋掃除も重要なポイントになる。前日の客が使った部屋を使うのだから、この部屋を誰が掃除しているのか、宿選びには大きなポイントになる。一昔前の日本旅館の様に従業員が掃除をして、女将や番頭さんが見回るという宿は少ない。小さなホテルや宿でも外注やアルバイトを使う。一概には言えないのだが、両者は大きな違いがある。女将にとっては財産の維持管理になり、方や委託の掃除者は単なる仕事になる。
諸外国で問題になった5★のホテル掃除が不衛生であったことはごく最近の事である。と、色々な事を考えるて、先の文中で良いかもしれないと紹介した、宿や竹の子、ピースアイランド竹富はお掃除がアルバイトや外注なので、新型コロナウイルス感染対策から考えて、良いかもしれないは取り消す。清潔な民宿も含め、家族経営の宿は何軒かはあるのだが、そこの回し者と思われても困るので、また、そこに迷惑が掛かっても困るので、ご紹介はできない。要は政府が唱えているような三密、手洗い、マスクをやどのHPでアピールするよりも、問題は裏方の部屋掃除が本当の感染対策防止であることをどれだけ宿が理解しているかという事である。
2023年10月9日から15日までに感染者数は全国平均一医療機関当たり3.76人である。なんだかぴんと来ない数字である。分かりやすくすると、医療機関数をかけて7日で割ると一日当たり全国で約2685人となる。5類以前であれば緊張していた数字である。ちなみに致死率の0.2%はそんなに変わらないので、実質一日平均5人くらいは亡くなっているということである。政府は5類以降この数字は出していない。透析を受けている人の感染致死率は2%で非常に高い数字である。昨今、沖縄に来られる旅行者は本当に無防備にの様で観光関連の業者は困り果てている。
-----八重山諸島旅行術 小浜島編 乞うご期待--------