- 八重山諸島旅行術 竹富島編④
入域料(入島料)は任意の寄付金です。
『竹富島の入島料と八重山諸島の自然保護』
文化財保護や自然保護は文化庁や環境庁が頭になり、それぞれの地方自治体が行っているが、全般において、公務員は担当が代わるため、個々のそれぞれに精通した者はほとんどいないと言っても良い。また、保護に対する責任感は皆無であり、万一の場合でもだれも責任は取らない。
直近の例は「首里城」であり、古くは私が一番嘆いたものに、保存管理が出来ずボロボロになった「高松塚古墳の壁画」である。これは文化庁が古墳の保存などに多くの実績のある海外に頼らず、手前味噌で行った悪い例でもある。これ以前以降この様な例は枚挙に問わない。
今、八重山諸島の西表島と琉球列島の奄美大島、徳之島、沖縄島北部と合わせ、環境省は世界自然遺産を登録を目指している。他の島々の知識はないが、現状の八重山諸島(西表島)は世界自然遺産には程遠い。 逐一説明をすることは面倒なので、簡潔に箇条書きをしてみると。
①八重山諸島の生活排水処理(トイレの汚水ではない)は未だに90%の家庭が海に流していること。汚水も浄化槽がほとんどで、下水道の完備は少ない。
②産業廃棄物などの最終処分場が竹富町の島々より集められ、西表島に埋めていること。
➂年間100万人を超える観光客の為に、八重山諸島の海をガソリンを使ったフェリー(一日100艘以上)が廃油、排ガスを海に散らしていること。
④島民が上記の事柄の認識が無く、単に世界遺産誘致を唱えていること。
これだけのことをユニセフの関係機関に送り、色々とセクションに回すと言っていたが、結局世界自然遺産に登録された。要するにこのような世界的団体でもIOCやFIFAなどと同じように、属メンバーに利権が集まり、うまい汁を吸っているという事。ユニセフの世界遺産担当者が世界中にファーストクラスで出向き、ゴージャスなもてなしを受け、一年中旅行していることを忘れてはならない。自然はその土地の人が何の肩書が無くても守るものという事だ。
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入域料(入島料)は任意の寄付金です。払わなくても良いのです。
さて、この自然遺産に合わせるかのように2019年に9月から竹富島では入島料を任意で集めているが、はたしてその内容はどうだろうか。入島料の使い道は。八重山諸島の島々の中では竹富島が観光事業では最大に潤っている。その割には入島料の使い道が実に不可解な内容だ。結論から言えば、この入島料は誰でも作れる一般財団法人(個人資金300万で作れる)を利用した金儲けに見えてくる。(任意なので観光客は必ず払う必要はないのだが、外国人にはこの任意が伝わっていない)
何故、竹富町が事業主体として名前を連ねたかは不明であるが、実態は島人が運営する一般財団法人である。また、環境省の地域自然資産法を大題目にしているが、入島料の使い道と自然遺産保護とは程遠い。
★地域自然資産区域における自然環境の保全及び持続可能な利用の推進に関する法律(平成27年法律85号)(以下「地域自然資産法」)は、地域における自然環境の保全や持続可能な利用の推進を図るため、入域料等の利用者による取組費用の負担や寄付金等による土地の取得等、民間資金を活用した地域の自発的な取組を促進することを目的として、議員立法によって平成26年6月25日に制定され、平成27年4月1日に施行された。この法律により、都道府県又は市町村は、協議会を設置し自然環境の保全及び持続可能な利用の推進に関する地域計画を作成することができ、その計画に基づいて、入域料等を経費として充てて行う「地域自然環境保全等事業」や、寄付金等による土地の取得等(自然環境トラスト活動)を促進する「自然環境トラスト活動促進事業」を行うことができます。都道府県又は市町村が民間団体や土地の所有者等の多様な関係者と合意形成を図り、このような取組を進めることで、地域社会の健全な発展にもつなげていくことを目指しています。
------------上記の環境省の文言でも分かるように、入域料という表現が正しく、寄付金という言葉が適切なのである。
そうであるにもかかわらず、通称入島料という表現も使う場合があるとして、それを前面に出して、寄付金である任意の表現もせず、あたかも入島する際に原則として決められた金額の様に徴収しているのである。本来であれば、「入域金(入島料)は任意の寄付金です」と前面に表現するべきであり。入島料の言葉を控えるべきです。
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まずはその内容をポスターから検証すると、どう考えても赤丸で囲んだ以外は入島料でやるべきことではない。観光客が払う内容ではないのだ。 竹富島は高額所得者が多く、石垣島や沖縄本島にマンションやビル、ホテルまで所有するものもいる。東京や大阪などに店を出しているものもいる。 下記に島内観光の収益例を箇条書きするので、読み手のあなたが判断してほしい。(2019年現在)
①水牛車観光 1人1500円。 島内には2社あり、それぞれ水牛車観光だけで、1日60~70万の売り上げ(大凡年間)
②グラスボート 1人1500円 島内には2社あり、1日15~18万(各社年間平均)
➂レンタル自転車 1日2000円 島内には5社あり、1日20~50万(各社年間平均)
④フェリー+バス観光+水牛車 2.5時間観光 5600円 島内には2社あり、1日70~120万(各社年間平均)
⑤コンドイビーチ売店(移動バス) 島内には1社で、1日5~15万(各社季節年間)
⑥星砂ビーチ(カイジ浜)売店 島内には1社で、1日3~8万(各社季節年間)
*レンタサイクル店、水牛車、バス観光会社はそれぞれ売店などがあるがそこの売り上げは上記には載せていない。
島内のホテル、食堂は別として、上記の各社がご利用1人あたりから50円くらい、島(公民館)に還元してはどうだろうか。年間来島者4~50万人の半分でも、入島料を集めるより、島内の自然保護活動や美化、観光整備の金額くらいは楽に出るのではないかと思う。
島の古老は、全てにおいて、八重山諸島(石垣島も含め)の人々は、もう一度4~50年前に戻り、自分が住んでいた島々の美しく長閑な自然を思いだしてほしいと言っていた。
★竹富島のガソリンスタンド
稀にバイクで来る人の為に教えるが、竹富島のガソリンスタンド(竹富町の前商工会議所会頭が経営する)は午後1時から30分だけオープンする。かなり昔からそうで、その為、島民の要望もあり、新しいスタンド(友利レンタサイクル経営の長時間営業)が4年前にオープンするはずであったが、妨害行為の為、いまだ開業はしていない。開かずのスタンドとして友利レンタサイクルの前にあるので、興味ある方は見ると良い。小さな島で醜い利権の争いの結果である。妨害をしたところは言うまでもないが、そこのグループが行っているのが入島税の徴収である。観光開発がもたらす利潤が如何に人間性を失わせるかの良い例である。
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