私と旦那、元カレの出会いは、私が初めて先輩(明)の家にお泊りした時。
中1、12歳の夏、初めてのお泊りにドキドキワクワクしていた。
明は1つ上の部活先輩で、期末テストが近いからと勉強会しようと言う事になり、明の家に泊まると思っていたが、急遽お祖父さんの家に行こうと言う事になり、夕方からお祖父さんの家まで歩いた。
門限が18時の私にとっては19時前に外に出て道もわからない所を歩いているだけでワクワクと少しの罪悪感で変に汗ばんでいた。
明の後ろ姿を見ながら付いていく。
暗い夜道に少し怖さを覚えた。
お祖父さんの家に着くと、こっそり入ってと明の指示に従い、知らない家の2階へ泥棒の様にこっそり上っていく。
木の階段がミシッと音を立てる。ずっと冷や汗が止まらない。
泥棒の様にじーっと息を潜め明を待っていると明が登ってきた。
明はニコッと笑い直ぐ近くの部屋に私を押し込んだ。
とても小さな部屋には、2人寝るには狭すぎる。
備え付けのベットにふたりで座るとエアコンも無い部屋はジメっとしていた。
そこに突然、小学生の女の子が1人入ってきた。
明の妹、とても明るい女の子。
明と私、明の妹の3名で女子会の様な他愛もない話をしていたら突然ドアが開いた。
そこには金髪のお兄ちゃん(光)が立っていた。
小さな部屋に入ってきて、自己紹介をし直ぐに出て行き隣の部屋へ入っていった。
見た目がヤンキーっぽい人だが愛嬌があり悪い印象はなく、年上ってだけでドキドキした。
また女子会トークが始まった頃、家の下から誰かが、光の名前を呼んでいる。
窓から外の様子を見ている明。
明が部屋から出て行き、隣の部屋の光と何やら喋って明が部屋に戻って来た。
「せお(私)、カラオケ行く?」
と聞かれたので明が行くなら。と返事をした。
知らないお祖父さんの家に留守番してるのもなんだか怖いし、外に出て補導されるのも怖い。
だったら明に付いていくのが1番安心。
明の妹は留守番を希望。
明と私、光は外に出て光の友達と合流した。
そこには光の先輩、智と友達の優が居た。
明は優の事が好きなのか優の側から離れずに優とばかり喋っていた。
私は、光と智と喋りながら移動。
私の心の中は初対面の男の人達と夜、外へ出かけることに罪悪感と不安、少しの好奇心で全く話の内容を覚えていない。
終始、光が側から離れなかったのはよく覚えている。
タクシーに乗ってカラオケへ。
カラオケでは飲酒、喫煙。大音量の音楽、流行りの曲が流れていた。
明は優の側を離れず、光と智は気遣ってか飲み物を薦めてくれた。
次第に慣れていく私。光は私の側から離れずにずっと耳元で何かを囁いていた。
気持ちがフワフワして良い気持ち。
気づいたら光の膝の上に座っていた。
ジュースではなくお酒を飲んでいた。
時々、記憶が飛んで気付いたら智の車にみんなで乗って帰り道だった。
次の記憶は、光の部屋で寝ていた。
ハッと周りを見ると明が居ない。明の名前を呼ぶと隣の部屋から
「居るよー」と返事。
ホッとして隣を見るとニコニコした光がこっちを見ている。
そこから、夜は長かった。
ファーストキス、最後まではしなかったがする手前で私が寝落ちで終了。
朝、起きると明がニヤニヤしていた。
友達に
厭らしい声が聞こえたよ。
と言われとてつもなく恥ずかしくなった。
光が起きる前に、逃げる様に家に帰った。