月のたび

日々の日記

モクズガニ

2019-10-30 21:53:34 | ひとこと言わせて!

今夜はモクズガニをもらってきたので、夕食に時間がかかった。

鍋で温めた熱湯の中に、活きのよいモクズガニを入れると、暴れて逃げ出そうとするので、鍋蓋で上から抑えたという。

それを聞いたら、私のために犠牲になったその蟹を気の毒に思った。蟹は殻が堅い割に、身が少ないので、食べるのが大変で、敬遠しがちである。

けれど、熱いお湯の中に入れられて人に食われる、その因果がいつか自分に返ってくるかもしれない。人間は恐ろしい生き物だと、心からおもう。

よく考えてみれば、私が普段、口にする食べ物だって、同じように、他の生き物の犠牲の上にできていることが多い。魚の切り身も、焼き肉定食も、すき焼きもみな、他の生き物を残酷な方法で殺して得られた体の一部だ。それを、そういう彼らの苦しみを想像しなくてよいような生活様式で生きている私たちは、本当にこれでいいのか?と思ってしまう。人間は実は残虐な生き物だ。そしてそのことを実感せずに生きていられる今の平和な社会は、本当は少しも平和なんかじゃない。自分らの都合の悪いことは見て見ぬふりをする愚か者かもしれないよ。

だから、今夜の私にできる精一杯の供養は、いただいた命をありがたく感謝して、隅々まで食べることだと考え、時間をかけたし、ブログにも書いて、たとえわずかだとしても、気持ちを示して、残すということは是非したかった。

今日もいろんなことがあった中で、無事に過ごせたことは一つの幸せと思って、感謝の気持ちを持つことはとても大事だと思う。

今日も心からありがとう。