「道の駅」に泊まるという偉業を達成した文吉は何かを吹っ切れたようです。この日から文吉のツーリングに対する考え方が大きく変わりました。
これから少し、くどい言い方をしますので、興味の無い方は飛ばしてください。
本来、「道の駅」とは道路利用者のための施設です。
1、「休憩機能」
2、「情報発信機能」
3、「地域の連携機能」
の三つの目的を持っています。
しかし、ほとんどの道の駅は「休憩機能」がおざなりになっていると思いませんか。
たしかにベンチやトイレはあります。
でも、2と3の機能の「商業的スペース」を優先しすぎて、ゆっくり休憩できるスペースが削られていると思うのです。
人間が休憩するためには、「横になって眠る」ことが一番です。
たとえ10分でも横になれれば、疲れはかなりとることができます。
寝不足で運転すると大きな事故につながることは誰でも知っていることですから、仮眠できるスペースは絶対必要だと思うのです。
バイクも「道路利用者」の一つです。
車やトラックは駐車場に停めて、車内で横になることができますが、バイクの上では横になれないのです。
文吉が何を言いたいかお分かりになられたでしょうか。
つまり、文吉はバイクの横にテントを張って、ぐっすり眠れたので疲れがバッチリ取れたということです。
2014年07月17日(木)晴れ
03:20
起床。
約5時間ほど熟睡できたので、心地よく目覚めることができました。
そこへ一台のバイクがやって来ました。
トイレのために立ち寄った神戸ナンバーのCBR600君が文吉にあいさつするので少し話してみます。
彼はまだ二十代かなと思っていたのに、フルフェイスをはずしたら文吉と同じくらいかな。
文吉のテントを見て興味を持ったようです。
彼は今日の午後から仕事があるので、米子から夜通しここまで走って来たそうです。
ここから自宅まで2時間くらいなので、家で仮眠してから仕事に行くそうです。
「アメリカンは荷物がいっぱい積めていいですね。」
本心で行っているのか、社交辞令なのかどうか知りませんが、まあ、くれぐれも事故の無いように行ってください。
04:35(16781)
気温26.0度。出発します。
県道2号を北東に進み、国道426号を少し進んで、また県道2号を進みます。
最初は舞鶴まで一気に行こうと思っていましたが、時間はあるのでちょっと寄り道することにします。
入り組んだ田舎道にかかった橋を渡ったところで、記念のパチリ。
06:50(16888)
「天橋立」 到着。
どうも、これが「日本三景」のひとつとは思えません。
場所を間違えたのかな。でも、カーナビはこの地を示しています。
午前中は良くないのかな。やっぱり、こういう景色は夕暮れが絵になりそうですね。
ここで有名な「股のぞき」という上下反転してみてもさほど変わらない。
妻に写メを送って電話すると、「横から見るんじゃなくて、縦に見える場所があるんじゃないの」とのこと。
そうか、ここはビューポイントじゃないんだな。
湾にそって、移動していくけどそれらしき場所がわからない。
行きついたところにあったのが、このお寺だけれど、ここから先は進入禁止になっている。
面倒くさくなったので、先に進むことにします。
国道178号を海岸沿いに東に進んでいきます。
08:03(16915)
「安寿と厨子王」の銅像がありました。
子供のころ、お母様が「安寿恋しやホーヤレホー。厨子王恋しやホーヤレホー」とお話してくれましたよね。
えっ!! 知らないですか? 環境が違うのかな。
知らない人のために簡単にお話をしますね。(うざいと思う人は飛ばしてください。)
安寿(姉)と厨子王(弟)は父を尋ねて母と共に越後を旅たちました。
旅の途中人買いに襲われて、母は佐渡へ、姉弟は丹後由良の山椒大夫の所へと売られました。
あまりの厳しい奴隷のような待遇に耐えきれず、姉は自分の命と引き替えに弟を逃がしました。
都へ逃げ延びた厨子王は出世して丹後国主となりました。
ある日、佐渡を視察して回っていたら盲目の老婆が「安寿恋しやホーヤレホー。厨子王恋しやホーヤレホー」とうたっていました。
それが、生き別れになった母親だったのです。
めでたし、めでたし。
聞くも涙、語るも涙の物語ではありませんか。
文吉が思わずこの銅像の前で手を合わせて、一粒の涙を流したかどうかはいまだに謎とされています。
しばらく両側に畑の続く道を走っていたら、なんだかどこかで見られているような不気味な視線を感じました。
Shadow750jrを停めて、畑の中を良く見ると、なんといたんですよ。これが。
カラス除けの人形ですが、もし、ここを夜に通りかかっていたら、心臓が停まっていたかもしれませんね。
たぶん、こんな感じです。
まあ、世にある心霊写真のかなりの部分がこんなもんだと思いますよ。実際にはもっと写りが不鮮明でしょうから。
09:45(16974)
起きてから何も食べてなかったので、腹ペコです。すき家に入りました。
「から揚げ朝食+サラダ」410円
国道27号を若狭湾の海岸沿いに走り、舞鶴をこえてさらにひたすら東へ進みます。
11:37(17042)
ちょっと疲れてきたので、休憩を兼ねてお昼にします。
文吉の食事は、朝は「すき家」、昼は「マクドナルド」というパターンが定着したみたいです。
「ベーコンレタスバーガーセット」627円
舞鶴は京都府だけど、若狭湾は福井県なんですね。
この辺に来ると、「第一ブロック」とダブっていて、前に来た時の逆方向へ進んでいます。
さらに国道27号は敦賀市から国道8号になって鯖江市をとおり、石川県に入ります。
12:27(17064)
スタンドを見つけたので、給油します。
11.72L @165円 1934円
燃費 26.4Km/L 良いですねえ。
このあたりから、文吉は今日の宿泊地を心の中に決めていました。
石川県金沢市には文吉にとって、記念すべき”カラオケ宿泊第一号”があります。
16:20(17174)
ラウンドワン「金沢」到着。
懐かしいなあ、前回来たのが5月11日だったので、わずか2か月ちょっとしかたっていないのに、もう、何年も前のことのように思えます。
受付で予約したついでにお風呂の情報を仕入れました。
この近くには「しあわせの湯」と「極楽湯」があるそうです。
まったく系列の違うスーパー銭湯だというのに、どうしてこんなネーミングになったんでしょうね。
まるで、キリスト教と仏教のようです。
とりあえず、近い方の「しあわせの湯」に行ってみましたが、本日休業でした。
17:15(17183)
「極楽湯」 到着。 750円
ずっと走ってきたので、足が少しむくんでいるようです。
風呂に浸かって血行が良くなったので、気分も良くなりました。
外に出ると、雲行きが怪しくなっています。
この分だと明日は雨がふりそうです。
今日の宿泊先をカラオケボックスにしておいたのはどうやら正解のようです。
18:32(17187)
ラウンドワン再び到着。
本当は19:00からフリータイムは始まるのですが、店員の好意により部屋に入ることができました。これ、ナイショ。
部屋は以前来た時と同じ部屋で、4人用の大きな部屋です。
マッサージチェアがあるのが特徴です。
文吉が店員に「お腹がすいたので、お勧めの一品はなあに?」と聞いたら、この店員は何を勧めたと思います?
「この時期にお勧めなのは・・・」と前置きしてメニューを指さしたのは「かき氷」でした。
この天然の店員にはさすがに冷静な文吉も驚きましたが、「人の話をよく聞いてね」と言って、「焼うどん」を頼みました。
「かき氷」では”お腹が膨れる”んじゃなくて、”お腹を壊して”しまいます。
ちなみにこの時に採点機能付きのカラオケで「88点代」が出たら、写メを撮って受付に提示して「記念品をもらえる」とのことでした。
文吉は疲れていたので、少し歌って、マッサージチェアで身体をほぐしてから、いっぱい、寝ましたとさ。
そうそう、この頃、このブログの読者で文吉の偽物がでていたんです。
彼に言わせると、文吉は「雨男」らしいのですが、世の中を知らないとは恐ろしいものです。
心優しい文吉は「彼がこれ以上恥をかかないように」削除しておきました。
でも、WI-HIが使えないので、スマホでやり取りをしなくてはならず、キータッチの苦手な文吉は本当に面倒くさくなっていました。
【本日の記録】
走行距離 406Km 通算 3,752Km
給油 11.72L 通算 153.54L
つづく・・・
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神様に続いて妖怪。その次は幽霊なんですね。
たしかに、夜にこの道を通りかかったら悲鳴をあげそうですね。いままで、事故とかなかったのでしょうか。
ちょうど、昨日の某テレビで心霊写真の特集をしていたんですけど、あの中には文吉さんの説明だけでは納得できないすごいものもありました。
私は霊は本当にいると思うんですけど、文吉さんはどう思われますか?
コメントありがとうございます。
幽霊が本当にいるかどうかと聞かれても文吉には分かりません。
いると思う人のところには居て、いないと思う人のところには居ないんだと思います。
それだったら、文吉の前には出てほしくないので、いないと思うことにしときます。
ちなみに写真のトリックについては、ある程度文吉も知っていますが、全部が全部トリックかというと、それもわかりません。ただ、文吉がわからないトリックを使っているだけかもしれませんしね。
ただ言えるのは、普通の心霊写真はほとんどが素人の撮った写真なので、かなりの確率でボケ、ブレ、反射のどれかだと思います。
プロだったら、二重露光とかCGとかでいくらでもそれらしい写真は作れます。
だからといって、全部トリックではないかもしれませんけど。
天の橋立も「安寿と厨子王」の銅像もカラス除けの首も。
で、文吉よ。なぜ”「道の駅」に泊まるという偉業達成”などと熱く熱く語っているのかよく解らないので教えて下さい。
コメントありがとうございます。
そうか、どうやら君は言葉は人間語で話せても感覚はタヌキのままなんだな。
いいか、このツーレポは文吉のツーリングの記録をつづっているわけで、受け狙いのフィクションをかいているつもりはないのです。
地味なところを通ったら、そりゃ地味になりますよ。
「天の橋立」はみんなが綺麗というから、行ってみたけどつまらなかった。
「安寿と厨子王」はこのお話を子供のころから情操教育として育ってきた文吉には感慨深いところもあるわけですよ。
「カラス除け」はカラスにとっては邪魔だし、人間にとっては不気味なホラーみたいだけど、タヌキにはただの置物くらいにしか見えないんだな。
前置きで「興味の無い方は飛ばしてください」と書いていたので、ずぼらな者は飛ばしたのかもしれないけど、
「道の駅」に泊まるということは大したことないけど、テントを張るというのは非常に勇気がいります。他にそんな人いませんから。文吉にとってはこの日から「目からうろこ」状態で、本当にきっちり体を休めることができるようになりました。これは「コペルニクス的大発見」なのです。
まあ、こういうことが理解できるようになって、初めて「人間になりすまし」が完成するんだよ。まだまだ未熟だなあ。
そう言えば、昨日のコメントに「道の駅宿泊という技も妖怪だからこそ出来た偉業かもしれません。」というのがあったけど、あれって、誰のコメントだっけ。
おっとっと、人の良い文吉はまた危うく騙されるところだった。