
お待たせしました。約一か月のご無沙汰です。
ボンビー暇なしの文吉ですから、いつものことと言ったらそうなんですけどね。
とにかく、最近の文吉はストレスが溜め放題に溜まっています。
「よくもこれだけ安い給料でこき使ってくれるよ」と愚痴の一つも出てくる日々です。
2019年02月24日(日)晴れ
やっと24時間勤務が終わって、精も根も尽き果てて家に帰ってきました。
普通なら布団にバタンキューと倒れこむところですが、老体にムチ打ってテレビを見ます。
まずは留守の間に撮りためた「朝ドラ」の録画を見ないとね。
「まんぷく」面白いですよね。福ちゃんのキャラ大好きです。
その後は急いでキャンプの準備をします。
そして、妻に頼んで少し早めの昼食をいただきます。
12:41(8053)
さて、お腹がふくれたところで出発しますか。
今日の行き先はカワセミキャンプ場と決まっているのですが、時間がまだ余裕でありますから、少し遠回りします。
いつもなら川越を過ぎたら国道254号を東松山方面に走るのですが、今日は国道299号を走ってみます。
ご存知の方もいるかと思いますが、299号は秩父方面に向かっています。
芦ヶ久保をすぎて、横瀬のところで右折して県道11号に入り込みます。
この県道11号はひたすら山道の峠越えです。
これでもかというくらいの曲がりくねった林道を本当にひたすら攻め続けます。
写真は無いのかって?
そんな余裕なんてありませんよ。
秩父市というだけで田舎臭いのに、この峠路は「東秩父村」ですからね。
「どんだけ~」と思わず口にでるくらいです。
やがて山を下っていくと落合橋というT字路にでます。
ここを左折して県道294号に入ると、さらに道幅は狭くなりギリギリ舗装されている山道を走らされます。
そして、命からがらやっとの思いで国道254号にたどり着きました。
ここからはほんの2キロ程で「カワセミキャンプ場」に到着です。
15:30(8153)
カワセミキャンプ場についたら、休む間もなくテント張りと食事の準備です。
まだ、お日様が頭上にある間に支度をしとかないとちょっと面倒ですからね。
日曜日のこの時間は他のキャンパーたちはそろそろ帰る準備をするころです。
今日は思っていたより、人がすくなくて文吉の支度が整う頃には2台の車だけしか残っていませんでした。
【01】

この父子はテントを片づけて帰り支度をしています。
【02】

とりあえずテントが張れたので、記念のパチリ
【03】

今日は焚き火というより、炭火を楽しもうと思っています。
最初は紙や木切れ、枯芝などに火を点けて、勢いがついたら木炭を入れていきます。
火をつける道具はマッチやライターではありません。
やっぱり、アウトドアと言ったら洋風火打石ですよね。
カッチン、カッチンと4,5回やると火花が飛び散って、うまく紙などの燃えやすいものに飛んだら火が付きます。
【04】

【05】

一方でアルコールストーブを使ってご飯を炊いてみます。
このアルコールストーブというのは本当に便利です。
半合のご飯をミディアムサイズのメスティンで炊くのに、約20ccのアルコールを使います。
放っておいてもアルコールがなくなると、自然に火が消えます。
あとは15分蒸らしておくだけで美味しいご飯が炊きあがります。
【06】

ほら、お米が立って美味しそうでしょ。
今回はおこげもなくて最高のご飯が炊けました。
【07】

焚き火も炭に火が廻って火力も強くなってきたので、水を入れた鍋をかけます。
【08】

そうこうしているうちにお日様も沈んで暗くなってきました。
こうなると街路灯もないこのキャンプ場は焚き火の炎だけが灯り代わりになって、雰囲気がでますね。
【09】

少し寒くなってきたので、暖かいコーヒーを淹れて体の中を暖めます。
お湯はアルコールストーブですぐに沸騰するので、手間はかかりません。
【10】

【11】

焚き火(炭火)で調理をしてみましょうかね。
今日のメニュー
ご飯(半合)
レトルトカレー
手羽先の餃子詰め
フランクフルトソーセージ焼き
焼き餅
コーヒー
レトルトカレーは電子レンジでチンでも、鍋で湯煎でもなく、封を切って、炭火のそばにこぼれないように立てかけて温めるだけ。
手羽先の餃子詰めは蒸し焼きにした方が美味しいのでしょうが、ここはあえてフランクフルトソーセージ焼き、焼き餅と同じように焚き火でただ焼くだけです。
【12】

【13】

あとは「マイウー」と言いながら、もくもくと食べるだけですね。
さて、食べるものが無くなって、炭火もほぼ消えかかるころにはテントの中に引っ込んでしまいました。
今日は暖かい日だといっても、外はやっぱり冷え込んで寒いです。
寝袋の中にもぐりこんで、ヘッドランプの灯りだけを頼りに読書の時間に入ります。
今回は三浦しをんの「舟を編む」です。
260ページ程のボリュームですが、舟好きの文吉ならあっという間に読んでしまうでしょう。
何しろ、文吉は工業高校の造船科をでていますから、古今東西の舟(船)に関する書物はかなり読み込んでいます。
と、冗談はこのくらいにしてと。
実際にはこの本は辞書を作ることに生涯をかけた出版社の編集員のお話なんです。
この本の説明によると、辞書を作るということは
「辞書という舟に乗り、暗い海面に浮かび上がる小さな光を集める。もっともふさわしい言葉で、正確に、思いをだれかに届けるために。もし辞書がなかったら、俺たちは茫漠(ぼうばく)とした大海原を前にたたずむほかないだろう。」
「海を渡るにふさわしい舟を編む」
ということなのでした。造船とはまったく関係ありません。
読んでいくと時間を忘れるくらい夢中になっていました。
文吉はテントの中で誰にも邪魔されることなく読書する時間が大好きです。
「そのために一人でキャンプをしている」といっても過言ではないと思います。
気が付いたら23時を過ぎていました。
やはり24時間勤務開けの体ではこれ以上はむりですね。
オヤスミナサイ。
2019年02月25日(月)晴れ
05:50
起床しました。
あたりはまだ薄明りの中ですが、トイレが我慢できなくなったので、しかたありません。
実は夜中に大きな事件がありました。
3時半ころパトカーやら消防車やら、救急車やらのサイレンがやたら鳴り響いていました。
こっちはテントのなかで爆睡していたので、驚いて飛び起きて枕もとのスマホをみたら、まだ夜中です。
少しむかついたけど、次の瞬間、深い眠りに入っていました。
それから今度は4時20分に聞きなれない少し間延びしたようなサイレンの後にアナウンスがありました。
「こちらは防災寄居です。
ただいまの火災は寄居市〇〇〇
現在、延焼中です」
えー。まだ燃えてるの? 勘弁してよ~
と思いながらもどこか遠い国の話のように聞こえて、そんなことより眠りの世界の方が大事になりました。
そんなこともあって、まだ寝袋の中にいたかったんですけね。
でも、生理現象には勝てなくて、仕方なく外に出てみると河原には白い車が一台だけで、いつの間にか他の人たちはいなくなっていました。
昨日の父子が片付けした後に何やら二つの細長い袋入りの物体が転がっています。
人の死体を入れるには少し小さいようだけどと思って、近づいてみるとテントをたたんで入れた袋です。
中身がきれいに入っているところを見ると、あの父子が撤収するさいに忘れていったものと思います。
きっと、家に帰って奥さんにこっぴどく怒られたんだろうなあ。
トイレを済ませて戻る途中で、白い車に乗っていたオジサンがあいさつしてきました。
どうやら、このオジサンは車の中で一夜をすごしたみたいです。
テントに戻って何気にスマホでニュースを見ていたら、衝撃の記事を発見しました。
「ドナルド・キーン氏(96)死去」
文吉が中・高校生時代に定期購読していた雑誌「リーダーズ・ダイジェスト(日本語版)」によくキーン氏のコラムがありました。
文吉は外国人のキーン氏をとおして日本の文学に目を向けることができた者の一人です。
キーン氏の文章は実に細やかで時に朗るく、時に優しく、そして全体に読み人を引き付けるような楽しい文章でした。
こんな拙いブログの上からではありますが、ドナルド・キーン氏のご冥福をお祈りいたします。 合掌。
さて、文吉はテントに戻って、暖をとるのとお湯を沸かすために炭火を起こしました。
【13】

【14】

もう、文吉くらいのベテランになると、このくらいのことでさほど時間はかかりません。
ほんの5,6分で炭は赤々燃えて周りを温めてくれます。
鍋に水を入れて吊かねにかけたころに、さきほどのオジサンが現れました。
手にはドローンをぶら下げています。
このオジサンは今日、ドローンで遊ぶために昨夜から泊まり込んでいたそうです。
人が多いと迷惑をかけるかもしれないので、早朝の誰もいない時間を狙っていたのだそうです。
それでも、文吉がいたので一応挨拶して了解をもらいに来たとは何と律儀な人でしょう。
文吉にとっては迷惑どころかドローンには興味があったので、実演をしてもらえるなら大歓迎です。
オジサンが地面にドローンをセットしてリモコンのスイッチを入れました。
しばらく、ドローン本体の各所についたパイロットランプが赤、青、緑に光ったり、点滅したりして自動チェックをします。
それが終わってすべてのランプが消えたら、オジサンがリモコンを操作しました。
【15】

四隅のプロペラが回転して、ゆっくりと上昇していきます。
3mほどの高さになったら、オジサンの操縦でフォーンと飛び去って行きました。
向こうの川の上空でしばらくホバリングしてから、ゆっくりと円を描いてこちらに戻ってきました。
【16】

そして先ほどと同じ3mくらいの高さまで降りてきたらまたホバリング状態になります。
最後にオジサンがリモコンの左端の赤いボタンをおしたら、ゆっくりと降りてきて地面についたら動きが停まりました。
「おみごとですね」文吉も楽しくなりました。
値段を聞いたら「アマゾンで買った時はく2万5千円くらいだったけど、ネットで調べたら同じくらいの機能で1万5千円で売ってたから、それも買ったから今は2台もっているよ」とのことでした。
200万画素のカメラも搭載しているので、空撮ができるけど、今日はタブレットを持ってきていないので、再生ができないとのこと。
さて、文吉はお湯がわいたので最後のカップ麺を失礼ながら食べました。
突き合わせに小さい餅を二つやいたので、一つはそのまま食べて、もう一つはカップ麺の中に浮かしました。
なにかオジサンにもお接待したかったのですが、あいにく今日は何も食料品が残っていません。
「せめて、火に暖まるだけでもしていってください」
文吉が少し恥ずかしげに言うと、オジサンは車に戻って、ペットボトルのお茶を2本持ってきました。
1本を文吉に差し出してどうぞと言われたので、ありがたく頂戴しました。
このオジサンはおしゃべり好きみたいで、いろんな情報を文吉に教えてくれます。
年齢65歳で定年退職して今は年金生活で自由にやりたいことをやって過ごしているとか。
本当にうらやましい、文吉も65歳になったら年金だけで働かなくてもすむのが理想です。
そしたら、また日本一周どころか3周くらいしたいですね。
よく聞いていたら、なんとこのオジサンは地元寄居の人で、この辺のことは詳しいことがわかりました。
ミカン狩りの話も出てきました。
このキャンプ場の入り口にある施設にはお風呂が地元の60歳以上の方は100円で入れるとか。
地元ではない60歳以上はいくらなのか聞いたけど、それは知らないそうです。
でも、それはそれで良い情報を得ました。
20分ほど、お話ししていましたがオジサンも帰る時間になったらしいし、文吉もテントを片付けして帰るのでお開きにしてもらいました。
09:55(8153)
オジサンと別れてから約20分後には文吉も帰り支度が整って、カワセミキャンプ場ともおさらばしました。
帰りの道は往きとはちがって、というか、いつものコースで帰りました。
途中でどこにも寄り道しなかったので、思っていたより早く帰ることができました。
天気予報では午後から降るようなことを言っていたので、本当はどこかの温泉にでも入ろうと思っていたのですが、パスしました。
11:36(8209)
無事に自宅に到着。
【17】

荷物を玄関に置いて、部屋に入れるより先にお風呂へ直行します。
出迎えてくれた妻が文吉の服や荷物に着いた枯芝などを入念にチェックして、バッグの底を雑巾で拭き取っています。
これは文吉がキャンプから帰ってきたら毎度の儀式です。
毎回、小言をいわれていますが、そこは文吉のことですから、次の時にはすっかり忘れてしまいます。
とりあえず今は、落ち着きたいという気持ちでお風呂へ向かいます。
なんて、本当はいつもいつも感謝しているんだよ。ありがとうね。
そんなこんなでバイバイ。
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【文吉からのお願い】
バイク好きの人たちのブログランキングです。決して怪しいところではありません。
ここをクリックしてランキングを上げればより多くの方に見ていただく機会が増えると思います。
人気blogランキングへ
文吉はいつも勝手に行きたいところへ行っております。
本当に自由にのびのびとやらせてもらっています。
でも、その陰には妻の献身的な努力と協力があるのです。
決してこの気持ちを忘れているわけではありませんよ。
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ボンビー暇なしの文吉ですから、いつものことと言ったらそうなんですけどね。
とにかく、最近の文吉はストレスが溜め放題に溜まっています。
「よくもこれだけ安い給料でこき使ってくれるよ」と愚痴の一つも出てくる日々です。
2019年02月24日(日)晴れ
やっと24時間勤務が終わって、精も根も尽き果てて家に帰ってきました。
普通なら布団にバタンキューと倒れこむところですが、老体にムチ打ってテレビを見ます。
まずは留守の間に撮りためた「朝ドラ」の録画を見ないとね。
「まんぷく」面白いですよね。福ちゃんのキャラ大好きです。
その後は急いでキャンプの準備をします。
そして、妻に頼んで少し早めの昼食をいただきます。
12:41(8053)
さて、お腹がふくれたところで出発しますか。
今日の行き先はカワセミキャンプ場と決まっているのですが、時間がまだ余裕でありますから、少し遠回りします。
いつもなら川越を過ぎたら国道254号を東松山方面に走るのですが、今日は国道299号を走ってみます。
ご存知の方もいるかと思いますが、299号は秩父方面に向かっています。
芦ヶ久保をすぎて、横瀬のところで右折して県道11号に入り込みます。
この県道11号はひたすら山道の峠越えです。
これでもかというくらいの曲がりくねった林道を本当にひたすら攻め続けます。
写真は無いのかって?
そんな余裕なんてありませんよ。
秩父市というだけで田舎臭いのに、この峠路は「東秩父村」ですからね。
「どんだけ~」と思わず口にでるくらいです。
やがて山を下っていくと落合橋というT字路にでます。
ここを左折して県道294号に入ると、さらに道幅は狭くなりギリギリ舗装されている山道を走らされます。
そして、命からがらやっとの思いで国道254号にたどり着きました。
ここからはほんの2キロ程で「カワセミキャンプ場」に到着です。
15:30(8153)
カワセミキャンプ場についたら、休む間もなくテント張りと食事の準備です。
まだ、お日様が頭上にある間に支度をしとかないとちょっと面倒ですからね。
日曜日のこの時間は他のキャンパーたちはそろそろ帰る準備をするころです。
今日は思っていたより、人がすくなくて文吉の支度が整う頃には2台の車だけしか残っていませんでした。
【01】

この父子はテントを片づけて帰り支度をしています。
【02】

とりあえずテントが張れたので、記念のパチリ
【03】

今日は焚き火というより、炭火を楽しもうと思っています。
最初は紙や木切れ、枯芝などに火を点けて、勢いがついたら木炭を入れていきます。
火をつける道具はマッチやライターではありません。
やっぱり、アウトドアと言ったら洋風火打石ですよね。
カッチン、カッチンと4,5回やると火花が飛び散って、うまく紙などの燃えやすいものに飛んだら火が付きます。
【04】

【05】

一方でアルコールストーブを使ってご飯を炊いてみます。
このアルコールストーブというのは本当に便利です。
半合のご飯をミディアムサイズのメスティンで炊くのに、約20ccのアルコールを使います。
放っておいてもアルコールがなくなると、自然に火が消えます。
あとは15分蒸らしておくだけで美味しいご飯が炊きあがります。
【06】

ほら、お米が立って美味しそうでしょ。
今回はおこげもなくて最高のご飯が炊けました。
【07】

焚き火も炭に火が廻って火力も強くなってきたので、水を入れた鍋をかけます。
【08】

そうこうしているうちにお日様も沈んで暗くなってきました。
こうなると街路灯もないこのキャンプ場は焚き火の炎だけが灯り代わりになって、雰囲気がでますね。
【09】

少し寒くなってきたので、暖かいコーヒーを淹れて体の中を暖めます。
お湯はアルコールストーブですぐに沸騰するので、手間はかかりません。
【10】

【11】

焚き火(炭火)で調理をしてみましょうかね。
今日のメニュー
ご飯(半合)
レトルトカレー
手羽先の餃子詰め
フランクフルトソーセージ焼き
焼き餅
コーヒー
レトルトカレーは電子レンジでチンでも、鍋で湯煎でもなく、封を切って、炭火のそばにこぼれないように立てかけて温めるだけ。
手羽先の餃子詰めは蒸し焼きにした方が美味しいのでしょうが、ここはあえてフランクフルトソーセージ焼き、焼き餅と同じように焚き火でただ焼くだけです。
【12】

【13】

あとは「マイウー」と言いながら、もくもくと食べるだけですね。
さて、食べるものが無くなって、炭火もほぼ消えかかるころにはテントの中に引っ込んでしまいました。
今日は暖かい日だといっても、外はやっぱり冷え込んで寒いです。
寝袋の中にもぐりこんで、ヘッドランプの灯りだけを頼りに読書の時間に入ります。
今回は三浦しをんの「舟を編む」です。
260ページ程のボリュームですが、舟好きの文吉ならあっという間に読んでしまうでしょう。
何しろ、文吉は工業高校の造船科をでていますから、古今東西の舟(船)に関する書物はかなり読み込んでいます。
と、冗談はこのくらいにしてと。
実際にはこの本は辞書を作ることに生涯をかけた出版社の編集員のお話なんです。
この本の説明によると、辞書を作るということは
「辞書という舟に乗り、暗い海面に浮かび上がる小さな光を集める。もっともふさわしい言葉で、正確に、思いをだれかに届けるために。もし辞書がなかったら、俺たちは茫漠(ぼうばく)とした大海原を前にたたずむほかないだろう。」
「海を渡るにふさわしい舟を編む」
ということなのでした。造船とはまったく関係ありません。
読んでいくと時間を忘れるくらい夢中になっていました。
文吉はテントの中で誰にも邪魔されることなく読書する時間が大好きです。
「そのために一人でキャンプをしている」といっても過言ではないと思います。
気が付いたら23時を過ぎていました。
やはり24時間勤務開けの体ではこれ以上はむりですね。
オヤスミナサイ。
2019年02月25日(月)晴れ
05:50
起床しました。
あたりはまだ薄明りの中ですが、トイレが我慢できなくなったので、しかたありません。
実は夜中に大きな事件がありました。
3時半ころパトカーやら消防車やら、救急車やらのサイレンがやたら鳴り響いていました。
こっちはテントのなかで爆睡していたので、驚いて飛び起きて枕もとのスマホをみたら、まだ夜中です。
少しむかついたけど、次の瞬間、深い眠りに入っていました。
それから今度は4時20分に聞きなれない少し間延びしたようなサイレンの後にアナウンスがありました。
「こちらは防災寄居です。
ただいまの火災は寄居市〇〇〇
現在、延焼中です」
えー。まだ燃えてるの? 勘弁してよ~
と思いながらもどこか遠い国の話のように聞こえて、そんなことより眠りの世界の方が大事になりました。
そんなこともあって、まだ寝袋の中にいたかったんですけね。
でも、生理現象には勝てなくて、仕方なく外に出てみると河原には白い車が一台だけで、いつの間にか他の人たちはいなくなっていました。
昨日の父子が片付けした後に何やら二つの細長い袋入りの物体が転がっています。
人の死体を入れるには少し小さいようだけどと思って、近づいてみるとテントをたたんで入れた袋です。
中身がきれいに入っているところを見ると、あの父子が撤収するさいに忘れていったものと思います。
きっと、家に帰って奥さんにこっぴどく怒られたんだろうなあ。
トイレを済ませて戻る途中で、白い車に乗っていたオジサンがあいさつしてきました。
どうやら、このオジサンは車の中で一夜をすごしたみたいです。
テントに戻って何気にスマホでニュースを見ていたら、衝撃の記事を発見しました。
「ドナルド・キーン氏(96)死去」
文吉が中・高校生時代に定期購読していた雑誌「リーダーズ・ダイジェスト(日本語版)」によくキーン氏のコラムがありました。
文吉は外国人のキーン氏をとおして日本の文学に目を向けることができた者の一人です。
キーン氏の文章は実に細やかで時に朗るく、時に優しく、そして全体に読み人を引き付けるような楽しい文章でした。
こんな拙いブログの上からではありますが、ドナルド・キーン氏のご冥福をお祈りいたします。 合掌。
さて、文吉はテントに戻って、暖をとるのとお湯を沸かすために炭火を起こしました。
【13】

【14】

もう、文吉くらいのベテランになると、このくらいのことでさほど時間はかかりません。
ほんの5,6分で炭は赤々燃えて周りを温めてくれます。
鍋に水を入れて吊かねにかけたころに、さきほどのオジサンが現れました。
手にはドローンをぶら下げています。
このオジサンは今日、ドローンで遊ぶために昨夜から泊まり込んでいたそうです。
人が多いと迷惑をかけるかもしれないので、早朝の誰もいない時間を狙っていたのだそうです。
それでも、文吉がいたので一応挨拶して了解をもらいに来たとは何と律儀な人でしょう。
文吉にとっては迷惑どころかドローンには興味があったので、実演をしてもらえるなら大歓迎です。
オジサンが地面にドローンをセットしてリモコンのスイッチを入れました。
しばらく、ドローン本体の各所についたパイロットランプが赤、青、緑に光ったり、点滅したりして自動チェックをします。
それが終わってすべてのランプが消えたら、オジサンがリモコンを操作しました。
【15】

四隅のプロペラが回転して、ゆっくりと上昇していきます。
3mほどの高さになったら、オジサンの操縦でフォーンと飛び去って行きました。
向こうの川の上空でしばらくホバリングしてから、ゆっくりと円を描いてこちらに戻ってきました。
【16】

そして先ほどと同じ3mくらいの高さまで降りてきたらまたホバリング状態になります。
最後にオジサンがリモコンの左端の赤いボタンをおしたら、ゆっくりと降りてきて地面についたら動きが停まりました。
「おみごとですね」文吉も楽しくなりました。
値段を聞いたら「アマゾンで買った時はく2万5千円くらいだったけど、ネットで調べたら同じくらいの機能で1万5千円で売ってたから、それも買ったから今は2台もっているよ」とのことでした。
200万画素のカメラも搭載しているので、空撮ができるけど、今日はタブレットを持ってきていないので、再生ができないとのこと。
さて、文吉はお湯がわいたので最後のカップ麺を失礼ながら食べました。
突き合わせに小さい餅を二つやいたので、一つはそのまま食べて、もう一つはカップ麺の中に浮かしました。
なにかオジサンにもお接待したかったのですが、あいにく今日は何も食料品が残っていません。
「せめて、火に暖まるだけでもしていってください」
文吉が少し恥ずかしげに言うと、オジサンは車に戻って、ペットボトルのお茶を2本持ってきました。
1本を文吉に差し出してどうぞと言われたので、ありがたく頂戴しました。
このオジサンはおしゃべり好きみたいで、いろんな情報を文吉に教えてくれます。
年齢65歳で定年退職して今は年金生活で自由にやりたいことをやって過ごしているとか。
本当にうらやましい、文吉も65歳になったら年金だけで働かなくてもすむのが理想です。
そしたら、また日本一周どころか3周くらいしたいですね。
よく聞いていたら、なんとこのオジサンは地元寄居の人で、この辺のことは詳しいことがわかりました。
ミカン狩りの話も出てきました。
このキャンプ場の入り口にある施設にはお風呂が地元の60歳以上の方は100円で入れるとか。
地元ではない60歳以上はいくらなのか聞いたけど、それは知らないそうです。
でも、それはそれで良い情報を得ました。
20分ほど、お話ししていましたがオジサンも帰る時間になったらしいし、文吉もテントを片付けして帰るのでお開きにしてもらいました。
09:55(8153)
オジサンと別れてから約20分後には文吉も帰り支度が整って、カワセミキャンプ場ともおさらばしました。
帰りの道は往きとはちがって、というか、いつものコースで帰りました。
途中でどこにも寄り道しなかったので、思っていたより早く帰ることができました。
天気予報では午後から降るようなことを言っていたので、本当はどこかの温泉にでも入ろうと思っていたのですが、パスしました。
11:36(8209)
無事に自宅に到着。
【17】

荷物を玄関に置いて、部屋に入れるより先にお風呂へ直行します。
出迎えてくれた妻が文吉の服や荷物に着いた枯芝などを入念にチェックして、バッグの底を雑巾で拭き取っています。
これは文吉がキャンプから帰ってきたら毎度の儀式です。
毎回、小言をいわれていますが、そこは文吉のことですから、次の時にはすっかり忘れてしまいます。
とりあえず今は、落ち着きたいという気持ちでお風呂へ向かいます。
なんて、本当はいつもいつも感謝しているんだよ。ありがとうね。
そんなこんなでバイバイ。
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【文吉からのお願い】
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文吉はいつも勝手に行きたいところへ行っております。
本当に自由にのびのびとやらせてもらっています。
でも、その陰には妻の献身的な努力と協力があるのです。
決してこの気持ちを忘れているわけではありませんよ。
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今回は色々と事件があって、社会派的な内容ですね。
まず、出だしからわざわざ困難な峠を選択して何かを予感させてます。
そして、焚き火を起こすのにマッチやライターを使わない。
それなのに焚き火による飯盒炊飯ではなくてアルコールストーブによる美味しいごはん。
テントの中では読書にいそしみ、読んでいるのは「舟を編む」。
私も3年ほど前に読みましたけど、本当にいい本ですよね。私は仕事柄この本には共感をかんじることが多かったです。
そして極めつけは「ドナルドキーン」さんの訃報。
リーダーズダイジェストって、中学、高校生が愛読するような雑誌じゃないでしょう?
今でいうなら、「プレジデント」のようにトップクラスのビジネスマンが読むなら分かりますが、いったい文吉さんはどんな高校生だったんでしょうか?
夜中は火事になってもあわてず、眠ることの方を優先するし。
ドローンの実演は私も興味津々になりました。
本当に今回は中身の濃いキャンプでした。
読んでて楽しかったです。
コメントありがとうございます。
文吉はそれほど特殊な人間ではありませんよ。ごく普通の高校生活をしていました。
リーダーズダイジェストは何がきっかけか忘れましたが、年間定期購読しておりました。
読めば分かりますが、アメリカの雑誌をそのまま日本語に訳したような内容でした。
文吉はスパイ物やアメリカンジョークが面白くて夢中になっていました。
冒険物や宇宙物も面白かったです。
とてもビジネスのトップの人の雑誌とは思っていませんでしたけどね。