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110513【番外編】文吉の闘傷生活017

2011-05-19 | その他
昔から人は新しい武器を入手すると使いたくなるものです。
それを使われた方はより強力な武器を用意します。するとそれをまた使いたくなるのです。
こうやって、人類の歴史はより強力な武器の開発と戦争の繰返しをしてきました。
その過程で、いろいろと文明や科学は進歩してきたのです。

鉄腕アトムも平和利用のために産まれたロボットなのに、悪い敵が現れるとやっつけなくてはなりません。
お尻から機関銃を発射したりもします。

文吉は昨日、新しい武器を入手しました。
これを足に装着することにより、より遠くへ、より確実に前進することができるようになりました。

2011年05月13日(金)晴れ

04:30
起床。PCでニュースを検索して世の中の動きをチェックします。
昨日の上原美優ちゃんのその後のニュースも押さえておかないと。

06:31
検温と血圧測定の時間になりました。
上は131、下は92。まずまずの数値です。

いままで、トイレは安全のためにシャドー0(車椅子)を使って、行ってましたが、松葉づえに変えました。
甘えてはいけません。少しでも早く世のため人のために尽くせるようになるためには本人の努力が必要なのです。
そこで、松葉杖にも名前を付けることにしました。

命名:シャドーⅡ

由来は二足歩行を可能にするスーパーマシーンなので、”Ⅱ”がついたのです。

07:30
朝食。もう、何でもいいです。この際、贅沢は言いません。



当然、完食です。



08:30
先生が回診に廻ってこられました。
左足のむくみを見て、「体重が3分の1乗せられるように頑張ってください。」とのこと。

もちろんです。
今や、リハビリこそが文吉を支えているモチベーションになっています。
怠惰な文吉はここで放り出されたら絶対に自分で自分の身体をいじめるような努力はしない人です。
リハビリの先生が文吉のために一生懸命、マッサージしたり、叱咤激励して痛め付けてくれるおかげで、何とか前に進んでいるのです。
自分でも日増しに良くなっていくのがわかります。

09:40
リハビリの時間になりました。
サポーターを装着して、シャドーⅡに支えられて1階まで下りていきます。
ずいぶん楽に動けるようになりました。
体重もたぶん3分の1くらいはかかっていると思います。

サポーターを外すと、ベッドにあおむけになって、先生のマッサージを受けます。
女性のように長くてしなやかな指で押されると、文吉の筋肉は悲鳴を上げそうになります。
痛いのをこらえて、「大丈夫です」と健気に答えます。
先生の優しい指は、やさしく、やさしくなでるように滑って行き、あるポイントに来るとグッと沈みます。
これはたまりません。文吉のバンビのような瞳には涙のしずくが今にも堰を切らんとしています。

ひととおりのマッサージが終了したら、歩行訓練に移ります。

今日は20センチの段差を、苦もなく登ったり、下りたりの繰り返しです。
先生によると「かなり安心して見ていられる」状態まで来たようです。
文吉にとっては、それでも怖い段差なのに。

11:50
部屋に戻ってベッドに横になっていると、昼食の時間になりました。



もちろん、完食ですよ。



食後に談話室で雑誌を読んでいると、文吉と同じように足を怪我した初老のおばさんが車いすでやってきました。
話を聞いてみると、文吉より2日前に入院されていて、骨折個所もほとんど文吉と同じ場所です。
でも、年のせいかどうかは分かりませんが、「リハビリがきつくて、松葉杖も難しくて」ということで、車椅子から離れることができないそうです。
「それじゃ、だめですよ。先生の言うことをよく聞いて、頑張らないと」
ということで、文吉とは治療スピードが相当違っているみたいです。

13:15
部屋にもどって、昼寝します。睡眠は疲れた筋肉のためにも良いそうです。
たっぷりと2時間眠ってしまいました。

16:00
本日、二度目のリハビリです。
「普通の人は一日に2回というと、嫌がるのに、文吉さんは喜んで来ますね。」
先生にそういって、迎えられると悪い気はしません。「私はMですから」・・・?

今回はいきなり外歩きです。
病院の廻りを一周するのですが、左足を上げての松葉杖歩行なら、約10分くらいです。
でも、サポーターを付けての歩行は半歩、半歩かみしめるように歩くので、時間がかかります。
それでも自分の足で歩く実感は何にも代えがたいものです。

常に20kgの体重を意識しながら、左足に「頑張れ、できるできる」と心の中で励ましながら歩きます。
結果として23分かかってしまいました。
時間は倍以上かかっていますが、疲れは半分程度です。まだ10分くらいは楽に歩けそうなくらいです。

もし、これを健常な足に装着したら、100mを8秒台で走れて、3mくらいはジャンプできそうです。
キング・カズならシーズン中に10本くらいゴールを決められるでしょう。それだけすごい武器です。
残念なことはこの特別サポーターは文吉用で、片足分しかありません。
片足だけではオリンピック出場も無理ですね。ロンドンはあきらめようと思います。

17:15
妻がやってきました。
夕食が終わるまでのわずかな時間ですが、妻のパート先での愚痴ごとを聞いてやるのも夫のつとめでしょう。あくびをこらえながら。

18:15
夕食の時間です。



これも完食です。



片づけが済んで、妻も帰って行きました。

18:50
看護師さんに頼んで、シャワーの使用を許可してもらいました。
前回と違って、包帯は初めからしていないので、傷口から水が入らないか気になります。
婦長さんが自ら傷口を触って、「これなら大丈夫です。あまりゴシゴシしなかったら石鹸付けて洗っていいですよ」とのことです。

安心して、シャワー室に入って行きました。
一度経験しているので、迷うことなく、身体を洗って、シャワーを浴びて、気持ちよく出ることができました。

就寝まではまだ時間があるので、PCで色々とネットサーフィンしたり、ブログの下書きしているうちにウトウトしてきました。

何かの物音で気がつくと、となりのベッドにどなたか移されてきたみたいです。
時計を見ると、22:20
気にしないようにして目を閉じていると、看護師さんとの会話が丸聞こえです。
どうやらかなり高齢のおじいさんみたいです。

02:30
いきなり大きな声で目が覚めました。
となりのおじいさんが、トイレで大変なことになっているみたいです。
「おじいちゃん、ここは看護婦さんのいるところから遠いから、部屋移ろうね」
どうやら、また移動されるみたいです。

本当は明るい時間に移すつもりだったのでしょうが、看護師さんがつきっきりでないとトイレができないのではしょうがないですね。

・・・つづく

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
”ランクアップ” (もっちゃん)
2011-05-19 20:34:25
文吉君
シャドー0からシャドーⅡへの”ランクアップ”おめでとうございます。

なみだ目になりながらのリハビリの賜ですね。
しかも「ドM」という本性までさらけ出してしまうとは。ホントに凄い人ですね。
さらに、すべて完食という恐るべき性欲、いや、食欲。じつに素晴らしいです。
着実に回復に向っている様子なので安心してます。
返信する
つい、笑ってしまいました (おぶちゃん)
2011-05-20 00:10:31
444文吉さんの日記好いですよね。

読んでいいくうちに、笑ってしまうおぶちゃんです

マッサージしてもらっている成果でしょうか?(^^)
さらりと笑わせるツボを自然と出せるんですね。

元気そうでなりよりです
返信する
444って (おぶちゃん)
2011-05-20 00:19:30
444文吉さんの日記好いですよね。

444があるの気が付きませんでした(^_^;)汗

ごめんなさい。

修正します

文吉さんの日記好いですよね。
返信する
”ど”はつかない (文吉)
2011-05-20 05:05:48
もっちゃん
コメント一番乗り、おめでとう。
面目躍如ですね。ほめてあげます。

文吉は「けが人」です。けが人が生き残るためには、耐え忍ぶしかありません。
攻撃にでても、先がみえています。
今は、耐えて、耐えて、耐え抜くのです。

だから今の文吉は「M」モードになっているわけです。
でも、”ど”が付くほどきつくはありません。
なあに、これしき。
もっちゃんに芸を教える努力に比べたら、大したことはありません。
なにしろ、何を教えてもそれは己が性欲を満たすための手段としてしか認識しないんだから。


返信する
笑ってやってください。 (文吉)
2011-05-20 05:10:16
おぶちゃん
コメントありがとうございます。
どんなことも笑って過ごせれば、痛みも少なくて済みます。
どんどん、笑ってやってください。
今は、何もひとりではできない状態の文吉ですが、たとえ一人でも笑わすことができるのなら、本望です。

それにしてもリハビリは、本当にきついです。
初老のおばさんがリハビリ室に行く足が遠のいていくのもわかります。

でも、文吉は早く治すためにはどんな苦労も惜しまないつもりです。
がんばります。

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