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砂浜には、まるで風に飛ばされるホコリのような、ちっぽけなカニたちがいる。
すぐにも波に呑まれてしまいそうな波打ち際に穴を掘ったり、当たったらコナゴナに砕けてしまいそうだと心配になる儚げな体で、自ら波に向かってかけていく。
みつけた軟式野球のボールを海に投げてしまってから後悔。人間には、ただのボールでも、海にしてみれば、ただのゴミ。
ほどなくして打ち上げられた丸い物体。「こんなものいらねえ」と海がボールを押し返してよこしたのだ。
ほっとして海に背を向け、テトラポッド相手にキャッチポールしていると、砂の上においた緑茶のペットボトルを波にさらわれた。
あわてて拾ったけど、飲んだら砂まじりのしょっぱいお茶。「こりないやっちゃな」と海が言ったかは定かではない。
※下の動画の撮影地でもある忘れられた被災地千葉県旭市の写真集「旭」のクラウドファンディングが行われているようです。
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※※※目標金額越えで終了しました!ありがとうございました!
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