返り咲く萩点々や風にゆれ
気儘なる梅雨のゆふやけみてをりぬ
荒草も花萱草もらふたけぬ
青田いま遊行柳が吹かれをり
墓洗ふ祥月命日すぐなれば
破芭蕉葉ごとに露をこぼしけり
はまなすやわが旅北の果てを行く
あまぎらふ一庭一樹合歓の花
ざざ降りのあと蒼茫と朴の花
ぎぼうしの色こそよけれ槇柱
クレパスの絵が父の日のプレゼント
こまごまとむらさきしきぶ咲きにけり
うつし世の光美しき梅雨の月
うつしよのひかりくはしきつゆのつき
蛇の髭の花の盛りも五六日
千年の苔の花生ふ詣で道