手術後から5日経ち、
尿道にささっていたカテーテルを抜き
出るはずだと思ってたおしっこが1滴も出ず
その日から時間で看護婦さんを呼び
時間で尿をとってもらうことになりました。
そして、その日から飲み始めた薬が
【ウブレチド錠】
※【作用-1】
膀胱の収縮を助け、排尿をスムーズにします。
手術後や神経因性膀胱などで、尿がうまく出ないときに用います。
比較的ゆっくりと、持続的に作用します。
【作用-2】
重症筋無力症は、筋肉の力が弱くなる病気です。
まぶたが垂れ下がったり、飲み込みにくくなったり、
手足に力が入らなくなってきます。このような症状が起こるのは、
筋肉の神経の受容体が自己免疫により障害を受けるためです。
このお薬は、筋肉を収縮させるアセチルコリンという
神経伝達物質を増やします。
そうすることで、筋肉の神経の働きをよくし、
筋力を回復させます。
ただし、対症療法薬ですので
病気の原因そのものを治すことはできません。
この薬が効いてくれば…効いて欲しい!
そんな願いを込め飲み続けます。
「この薬が効いて出た方はいますか?治る人っています?」
希望を与えて失望させたらという考えなんでしょうか…
誰もはっきり答えてはくれません。
何とも言えないね~という顔をして
主治医も看護師さんも
「治る人もいるし、治らない人もいます」
泌尿器科の先生も
「一生このままの人もいるし、治る人もいますよ」
病院だし統計があるだろうから
それが知りたかった。
80%治りますよ!と聞けば
高い確率で私も治るだろうと思うし
20%だよと聞けばあきらめもつくだろうと思います。
それから毎食後薬を飲みましたが
効果は現れず、私は時間ごとにナースステーションで看護師さんを呼び
診察室でたまったおしっこをとってもらいます。
下着をとり、ゴロンとベッドで寝ているだけ。
チクっとした鋭い痛みの後、ぽちゃぽちゃと音が聞こえる。
でも、自分の膀胱からたまってたおしっこが
排出される感覚は全くない。
すーっとすっきりする感覚もなし。
全くの『無』
終わるとお礼を告げて部屋に帰りますが
不安は闇よりも深く私を襲います。
もう、元の体には戻れないんだろうか…
主人は主人なりに色々と調べてくれ
同じ手術をし排尿障害になった人の体験談から
おしっこを出すコツを私に教えてくれました。
体をかがめて息を吐き
ヒジで下腹部を押すなど。
今思えばこの時は何をやってもダメだったんだと思う。
今、自分で出せるようになった理由は
あくまでも自分が思うだけだけど
手術によって無くなってしまった神経や器官が
時間をかけて再生したからだと思う。