前日に台風10号が関東をかすめて通り過ぎた2016年8月31日から9月3日(前泊+三泊四日)にかけて念願の北アルプス・表銀座縦走してきました。しかも全日好天でこれ以上ないくらい気持ちよい山行となりました。昨年の全日雨と霧の奥穂高岳登山からお祈りしてたのが効いたのかな?w
■日程
8月30日:穂高駅から乗り合いバスに乗って中房温泉(なかぶさおんせん)で前泊
8月31日:中房温泉近くの登山口から燕山荘まで1300mを登り、テント泊
9月1日:燕山荘から表銀座の核心部である稜線を辿り、大天井岳(おてんしょうだけ)を経由してヒュッテ西岳泊
9月2日:ヒュッテ西岳から東鎌尾根を通って槍ヶ岳に登頂後、横尾山荘まで降りて宿泊
9月3日:横尾山荘から上高地まで移動
全行程の歩行距離は42km、高低差は1700mくらいだったようです。
Day 0(中房温泉で前泊)
東京方面からは中央線特急電車あずさ号で松本駅まで行って大糸線に乗り換え、穂高駅で下車します。駅からは乗り合いバスがあるのでそちらを利用しました。
穂高駅
中房温泉乗り合いバス
中房温泉バス停近くのテント場。今回は利用しませんでしたがテント客も利用できる温泉や飲食所もあるので便利そうでした。
こちらがテント客でも利用できる温泉。温泉があるテント場、良いですねぇ。
バス停から200mほど上がると温泉宿が。建物全体からただよう昭和のたたずまい。
中房温泉は内風呂だけでなく様々な露天風呂が楽しめます。全部で13?くらいあるとか。
こちらはユニークなプール風呂。
源泉豊かであちこちから湯があふれかえってます。
高温なのでゆで卵も楽しめます。
冷え冷えトマトの試食。
中房温泉メモ
・携帯はLTEが入る(ドコモ回線)
・混浴が多い(時間帯(朝?)によっては女性専用となる)
・雨が降った翌日などはお湯の入れ替えが入るので一時的に露天風呂は入れなくなる
・テレビは衛星放送のみ、受信状況が悪くて低画質モードになる
・商店などはない
・燕岳登山口は歩いて数分
Day 1(中房温泉〜燕山荘)
中房温泉からすこし下ったところにある登山口から入山。
燕山荘まではコースタイム4時間20分で、まずは途中にある合戦小屋を目指します。
汗をかきつつなんとか合戦小屋に到着。
ここの名物はなんと言ってもスイカ!どうですこのサイズ。1人前がこの大きさです。スプーンなんてものはないのでかぶりつきますw
平日のせいか、そんなに人も多くなく、快適に休憩できました。
休憩を終えて燕山荘に向かいます。
燕山荘が見えてきました。このあたりは北アルプス三大急登らしいんですが、何故かそんなに急には感じなかったんですよねぇ。歩きやすい道だったからかな。
ということで初日の目的地、燕山荘に到着。テント泊の受付・設営した後に、昼食にうどんを頂きました。
山荘から見たテント場。山荘からすぐの場所にあります。写真奥にも設営場所があり、全部で40張分程度のスペース。
山荘からは縦走のゴール地点である槍ヶ岳もバッチリ見えます。
腹ごなしに燕岳へ。往復1時間弱のコースタイムです。雲一つない燕岳がキレイ。
燕岳山頂。「北アルプスの女王」にしてはやや質素な?山頂です。
山荘に戻って明日のスケジュールを確認しつつkindleで本を読んで時間をつぶし、その後、夕食タイムへ。
甘いものが好きな人は燕山荘名物のケーキセット?で優雅な時間を過ごすってのも良いでしょうねー。
メモ
・燕山荘のテント場は稜線上にあるので夜、すさまじいほどの風が吹くことがある(19:00〜翌3:00くらいまで吹いた。大変だった…。)
・昼間Tシャツ一枚でも夜はライトダウンなどの防寒着を着ないといられないくらいには気温が下がる。上下ともに防寒着必携。
・テント場のトイレにはトイレットペーパーがないので要持参(持って行っててよかった)
・燕山荘の食住に関する充実ぶりはすごいらしい(翌日、泊まった人に聞いた)
・天気がよければ日の出、日の入りが大変キレイ
Day 2(燕山荘〜大天井岳〜ヒュッテ西岳)
夜が明け、キレイな日の出とともに朝食とテント撤収作業。
燕山荘の脇道から稜線を辿って槍ヶ岳方面へ。いよいよ表銀座縦走の核心部に突入です!
目的地の槍ヶ岳が遠ーーーーーーーくに見えます。明日はあそこに登ってるはずなんだよなーと思ってもなんか実感が湧きにくい感じでしたw
少々雲が出てますが、日差しは十分。むしろ少し陰ってくれたほうが日焼けしなくて嬉しいw
なにやら奇岩?が見えてきました。
こういう奇岩を見ると、GWに登った鳳凰三山を思い起こします。
奇岩の間を通過。
いやまあとにかく天気は良いし周囲はキレイに山稜に囲まれてるしでテンションがもう有頂天状態へ。
あ、ここグレートトラバースで陽希さんが有頂天で走ったところ(※)だ〜、とか思いながら歩いてましたw
(※)グレートトラバース2の大天井岳から燕岳に向かうシーン
グレートトラバース2 ~日本二百名山一筆書き踏破~ [DVD] | |
田中陽希,ももいろクローバーZ,田部井淳子 | |
NHKエンタープライズ |
ちょこちょこ鎖やハシゴがかけてありますので注意して進みましょう。
常念岳と槍ヶ岳の分岐に到着。今回は大天井岳は登頂しないので槍ヶ岳方面に向かいます。ここからコースタイム45分で大天井ヒュッテがあるのでそこで休憩予定。
振り返るといままで通ってきた稜線がとてもキレイに一望。稜線歩きの醍醐味です。
槍が近づいた感じがしてきました。
大天井岳の裏側?に入ってくると、道が徐々に危なっかしくなってきました。
実は今回の山行の中でも結構危険度高めな場所だったんじゃないかな?
※地図上には「クサリ連続」の表示あり
例えばこんな場所。左から岩と植物がせり出しつつ、右側は切れ落ちているという…。
鎖場を抜けてほっと一息。
大天井岳ヒュッテに到着〜。登山客はもう出立し終えたのか人気(ひとけ)はなく、静かなものでした。スタッフの方が布団を外で干してましたw
休憩ついでに炭酸飲料と山菜そばをオーダー!
一息ついて、ヒュッテ西岳へ向かいます。ここからコースタイム2時間50分。
右手には槍ヶ岳。いよいよ近づいてきた!
日が高くなってきたこともあり、暑い…w 標高が高く、風も少しあるので耐えられないほどではないですが。
やっとヒュッテ西岳が見えた!
ヒュッテ西岳に到着。
昨晩、風が吹きまくって寝られなかったのと、翌日の槍に備えて今日はもう山荘泊にしちゃいました。せっかくテント泊装備にしたのに意味がない…w
ヒュッテ西岳のばんごはん。北アルプスの山荘は色々充実してるなー。そしてやっぱり山荘泊はいろいろ便利だわw
山荘の懸念点、寝床についてですがこの日は人がそんなにいなかったので一人一枚の布団はゲットできました。
電子版と一緒に購入オススメ。電子版は現在位置が合わせて見られて便利です。
山と高原地図 槍ヶ岳・穂高岳 上高地 2016 (登山地図 | マップル) | |
昭文社 地図 編集部 | |
昭文社 |
一泊しかテント泊してないけどw 参考にした「山と渓谷」テント泊ルート特集編
山と溪谷 2016年 6月号 [雑誌] | |
山と溪谷編集部 | |
山と溪谷社 |
長くなってきたので後半パートに続く。