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76年のシカゴから。ディープソウル・ファンに人気の盤として昔から知られ、多くの盤が市場に流通していることで中古レコード店ではよく見かける盤であろう。では、また新たに70sソウルとして、クラブミュージックとしてのソウルとして評価してみたい。曲調は、軽いテンポにのってエモーション豊かに歌われるナンバー。とにかくこのシンガーの素晴らしさが際立つ。時に切なくさえ聴こえるこのヴォーカル・ワークは、なるほど古いソウル・ファンに支持されたのもうなづけるほどである。そこに合いの手を入れるように絡むホーンがあり、対照的に心地良いリズムが支える。派手なノリとかは無いけれど、正当なソウルの歌ものとしてのよさを十分堪能できるレコードとして推薦したい。