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精子提供ボランティア@南東北

提供方法の説明

当サイトで対応している提供方法は次のとおりです。

シリンジ法
タイミング法
人工授精
体外受精
顕微授精
その時々の状況によって方法を変更したり、複数組み合わせることも可能です。
では、各提供方法の説明と考え方について書いていきたいと思います。

シリンジ法
個人間精子提供において最も採用されている方法です。別名「注射器作戦」や「スポイト法」「膣内授精」「セルフ人工授精」「セルフAID」などとも呼ばれます。
針のない注射器・シリンジやスポイトで、予めカップに採取した精液を吸い上げ、膣内に挿入して精液を注入する方法です。
くれぐれも子宮内にカテーテルや精液を直接入れるわけではないため、人工授精とは異なることにご留意ください。
性行為を伴わず、女性1人でもでき、短時間で実施できるため、最も始めやすい方法です。また、他の提供方法とも組み合わせやすいです。
シリンジは大人の指より細い1mlシリンジや、シリンジの先端に柔らかいカテーテルを装着した専用のシリンジ法キットが販売されています。
当サイトでもシリンジ法での妊娠・出産実績は5件以上あり、自然妊娠が望める年齢で正しく処置できれば十分に成功を期待できる方法です。
シリンジ法では成功しないと主張するドナーは信用してはいけません。


タイミング法
排卵のタイミングを基礎体温、排卵検査薬、卵胞チェックなどで予測し、ドナーとの性行為により妊娠を目指す方法です。
別名ストレート法、直接法等と呼ばれます。
通常の生殖行為ではありますが、ドナーと肉体関係になるわけですから心理的障害が大きく嫌悪感を持つ方も多いと思います。
個人間提供が批判を受ける理由の1つはこの方法で提供を行うドナーがいるからです。
しかし、少ないながらもそれぞれの理由からこの方法を希望する方が実際にいらっしゃいます。
・顕微授精でも成功しなかったのに今更シリンジ法に期待できない
・人工授精や体外受精をできる環境がなく、少しでも可能性が高い方法にしたい
・少しでも早く妊娠したい
・シリンジを膣内に入れるのが怖い

などです。
そのため、当サイトでもタイミング法を選択肢として残しています。
もちろんドナーからタイミング法に誘導することはありません。
パートナーがいる方や性対象が男性でない方にはドナーから選択肢として提示することもありません。


病院において受精を行う方法
以下は、医療技術によって受精率を高める方法です。概ね35歳以上やシリンジ法・タイミング法では成功が見込めない方向けの方法です。提供の流れとしては、依頼者側で実施病院を決定し、病院から予め渡されたカップにドナーの精液を入れて病院に持ち込んでいただきます。
ドナーが病院内で採取したり、夫を装って受診することはできません。

また、日本国内では現状で独身女性や女性カップルが実施するのが難しいままです。男女の事実婚の体裁をとるか、婚姻関係の確認がない病院やLGBTフレンドリーな病院を探すなど、工夫をしなければいけません。
海外、主に欧米の病院で実施する道もありますが、費用の問題もあり簡単ではありません。

生殖補助医療の法整備の動きで独身女性やLGBTカップルへの人工授精、体外受精の適用を求める動きもあり、その状況を注視していく必要があります。



人工授精
病院で排卵のタイミングを予測し、子宮内にカテーテルを挿入し、洗浄・調整した精液を注入して妊娠を目指す方法です。シリンジ法と違うのは、精液を洗浄して不純物を取り除き、運動性のいい精子を選別・濃縮して、子宮内に直接精液を注入する点です。
排卵タイミングの予測が重要で、排卵日と実施日が合わず、早すぎたり排卵済みになってしまったりするケースもあります。成功率は高くなく5%前後と言われています。


体外受精
卵子を体外に取り出し精液をふりかけて受精を促し、受精卵を子宮内に移植して妊娠を目指す方法です。
まず、服薬や注射で卵巣を刺激し卵子を人為的に育て、採卵手術により卵子を体外に取り出します。その卵子に洗浄・濃縮した精液をふりかけて受精を促します。受精して胚盤胞もしくは初期胚になった受精卵を凍結し、女性の子宮内膜が十分厚くなったタイミングで子宮内に移植し、妊娠を目指します。
精子と卵子が確実に出会うため受精率が高い方法です。
東北では実施できる病院が少ないです。

顕微授精
体外受精の技術の1つで、採卵した成熟した卵子に形や運動性のいい精子1匹を直接注入し受精を促し、受精卵を子宮に移植して妊娠を目指す方法です。
受精の手法が異なる以外の流れは体外受精と同じです。
精子を卵子内に強制的に注入するため受精率が最も高く、現代においては実用化レベルの最高技術です。
こちらも東北では実施できる病院が少ないです。


提供方法の組み合わせの例

提供方法はどれか1つにしぼる必要はありません。その時どきの状況で複数組み合わせが可能です。最後に、実際にあり得る組み合わせの例を紹介します。

・シリンジ法を基本とするが、ドナーと予定が合わない時のために人工授精用に精液凍結しておく。
・人工授精を基本とするが、排卵のタイミングのずれを考慮して前日、後日にシリンジ法を行う。
・体外受精の移植を今期は見送ったが、念のためシリンジ法を行う
・ドナー居住地の近くに宿泊して、夜はタイミング法、時間のない翌朝はシリンジ法を行う
・不妊治療はしばらく休むことにして、シリンジ法だけで自然に任せる
・体調不良や仕事の繁忙期などと排卵タイミングが重なったときはシリンジ法にする。
・普段は別の方法だが、ドナーがこの日シリンジ法しか対応できない



以上、提供方法の説明でした。
具体的な方法など、質問などあればコメントやメールでお問い合わせください。

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