斜頚とな。

いつからだろう。
「ウサギの仔」から「愛娘」に変わったのは。
婆ちゃんだけど、坊の母ちゃんとして
心底自覚し始めたのは、いつからだろう。
強い絆が生まれたのは、いつからだろう。

日曜日。よく晴れた朝。
うさ坊パパに起こされた。
「ママ。坊が斜頚になっちゃった」

なんなんだ。どうなってるんだ。
０時半から今朝６時半の間に何が起こった？

普段、横向きゴロンなんてしないのに
アニーちゃんの横に寝そべって身体も曲がってる。
暴れたのか、疲れきってぐったりしてる。

カーペットに出すと私の手を枕にしてぐったりする。


お手手、繋いでるみたいだね、坊。

首は左に２時くらいの角度まで曲がり
まっすぐ歩けない。ローリングとまではいかないが
頭から身体も続いてゆっくり傾いていく。

８時半に家を出て病院へ行った。

貧血、脱水症状がみられ
おちり付近から１００ｃｃの皮下注射をする。



病院では緊張してるせいか、斜頚はほとんど見られず
自分で顔を洗うこともできた。

「高齢だし体力低下してるから、採血したいけど
今日はやめとく」と先生。



流動食を食べさせてもらい、レクチャーも受ける。
実際に練習させてもらった。
そしたらさ。急に。
坊を膝に乗せて口にシリンジ突っ込んでることを
実感したら、泣いてちゃダメなんだと
母なんだと、実感したよ。



食欲増進材、調整剤、抗生物質、流動食セットをもらって
帰宅する。



傾きはほとんど治まり、自分で牧草を食べ始める。

夜は少し部屋んぽもした。
いつもはナッツをもらいにソファをジャンプしてくるのに
今日はテーブルの下で丸くなって寝てる。

坊婆ちゃんは、リンゴも食べなくなった。

今朝は１時くらいの傾き。
昨夜のペレットはほとんど食べていた。
●は小さく少ないけど、チッコも出てる。
給水ボトルを口元に持っていくと２分くらい飲み続けた。
ペレットとアーモンドをほんの少しだけ食べ、
野菜ジュースで溶かした抗生剤は全部飲めた。
とりあえず今日は強制給餌はやらず。
自ら食べられることを優先し、
足りない分はおやつで補充する。

唯一パクパク食べるもの発見。
ドライパパイヤだった。救世主の青パパイヤ。
幸いにも少しだけ残ってた。

ケージの中でフラフラしながらトイレに座ったり
トイレからゴロンしたりする。
眼は少し赤くなってボーっとしてる。
あんまり見えてないような気がする。

タオルは意外と眼を傷つけるから
フリースややわらか素材がいいと言われたよ。
だからうさ坊パパのお古パジャマを
ケージ周りにつけておいた。

坊婆ちゃんは今、お家で何してるかな。
母は今日、飛んで帰るから
待っててね。青パパイヤ買って帰るから
待っててね、坊。