続・とりあえずの映画鑑賞メモ

「シモーヌ フランスに最も愛された政治家」(2021仏/アットエンタテインメント)


《「エディット・ピアフ 愛の讃歌」のオリビエ・ダアン監督が、女性初の欧州議会議長となったフランスの政治家シモーヌ・ベイユの人生を映画化。「パリ、嘘つきな恋」のエルザ・ジルベルスタインが40代以降のシモーヌ、「スザンヌ、16歳」のレベッカ・マルデールが10〜30代のシモーヌをそれぞれ演じた。》

過去と現在を行ったり来たりの描写は苦手なので最初のうちはヒロインの幼い頃から政治家として活躍するに至るまでの回想が小刻みに映し出されるので落ち着かなかったけど、ユダヤ人迫害の凄絶な過去が主人公であるシモーヌ・ベイユの悪夢として絶えずまとわりつくことになる記憶の再現として、“記憶は首尾一貫して蘇ってくるものではない”というオリビア・ダアン監督の意図が伝わってきたとというか、改めてナチスの蛮行に怒りで震える思いだった。

ナチスの蛮行を描いた作品はこれまでも色々と観てきたけど、ほぼ女性だけの収容所の描写が続くのでこれまで以上に敏感に反応してしまったのかも。

シモーヌ・ベイユ本人にいつか映画化されたら自分を演じられるのは彼女しかいない、と言われたエルザ・ジルベルスタインの演技も圧巻!

“フランスに最も愛された政治家”という副題がついている割にこれまで知らなかった人物だったので、人工妊娠中絶の合法化に尽力したり、アカデミー・フランセーズ会員に選出されたりの功績を知ることができて勉強になった。

☆あらすじ☆
1974年、パリ。カトリック人口が多数を占め、男性議員ばかりのフランス国会で、シモーヌ・ベイユは圧倒的な反対意見をはねのけて中絶法の可決を実現させる。1979年には女性として初めて欧州議会議長に選出され、理事たちの猛反対にあいながらも「女性の権利委員会」を設置。女性のみならず、移民やエイズ患者、刑務所の囚人など、弱者の人権のために闘い続けた。その不屈の意志は、かつて16歳で家族とともにアウシュビッツ収容所に送られたという過去の体験の中で培われたものだった。
※映画.comより

キャスト
エルザ・ジルベルスタイン
レベッカ・マルデール
エロディ・ブシェーズ
オリビエ・グルメ
マチュー・スピノジ
シルビー・テステュー
フィリップ・トレトン

監督
オリビエ・ダアン

原題  Simone, le voyage du siecle

140分

G

ヒューマントラストシネマ有楽町1 18:25〜観客6割程/161席







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