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「大平山への登り口②」下見のつもりが‥‥「うわっっっ、蹴飛ばしちゃった!」

2021-10-23 11:54:05 | 日記

木の葉が風に揺れ、上空が落ちてきます。心地よい風が道を横切ります。

遠くから野鳥のさえずりが聞こえてきます。グループで飛んでいるようで、にぎやかなさえずりです。

足の長い蜘蛛が道を横切っています。「おっと、踏みつけないようにしなくっちゃ。」足下が気になりだしました。意外とこの足の長い蜘蛛が、あっちこっちで歩いているのです。

ひとりで山道を歩くと、否応なく自然の営みを肌で感じてしまいます。

 

「ん?」小枝のようなものを、蹴飛ばしてしまいました。

「ん、何だ?」

「うわっっっ、骨だ!」

「ヒヅメがついてる。それに、毛皮も残っている。うわっ、うわっ、うわっ、蹴飛ばしちゃった!」

「うわっ、大きさから見てこれは鹿の骨?」

肉はほとんどありません。残っているのは、足の骨と足の毛皮。残りはいったいどこへ行ったのでしょう?

私もこうならないように気をつけなくっちゃ。

急に周囲が静かになったかと思うと、森の奥から「ガサガサ」と大きな音。「イノシシか、鹿か、熊か?」恐怖心に襲われます。「そうか、こんなことがあるから熊よけの鈴が必要なのか!」

どうやら、ガサガサ音の原因は、枯れ枝が地面に落ちた音のようでした。

一安心ですが、熊に出会うと怖いので歌を歌うことにしました。歌は苦手です。誰も聞いていないはずなのですが、聞かれると恥ずかしいので次第に小さい声になります。今度、必ず熊よけの鈴を買います。

[次へ続きます]