この「お姫坂」には、こんな伝承があります。
昔、このあたりにたいそう美しいお姫様がいたという。その美しさを見染め、付近の池の主である蛇が侍に変身して通ってくるようになった。
近くの寺のお坊さんが「あれは蛇だから、だまされるじゃねえぞ」と言ったのだが、お姫様はもう諦めることができない。とうとう蛇とともに池に入っていってしまった。それでその池を乙女池と言い、ここからお姫坂となったそうな。 『富士吉田の昔話・民俗・民話』より
私には分かりませんが、恋心とはこんなものなのでしょうね。なんとも、悲しいお話です。