若かりしころの記録。
夜明け前の冷たい空気を
切り裂きながら走る。
とあるVシネマ作品の
バイクシーンのスタントで
改造バイクにまたがり
夜の街を走り抜けたものだ。
青い青い世界。
忘れられない。
初対面の人たちとの
その時だけの仕事。
本業の世界とは
かけ離れた世界。
交わす言葉も少ない。
現地集合現地解散。
日常からの逃避。
終わればまた
翌朝からは
いつもの毎日。
せっかく舞い込んだ仕事。
迷わず引き受ける。
若いってすごい。
何にでもチャレンジできる強さ。
自分を信じる強さ。
持っていたんだよね私も。
私も青い光見つけて
どこまでもがんばったんだ。
ブルーピリオドのアニメ
第一話を見て
あの時の記憶が蘇った。
青い世界のあの衝撃。
私もあの青い世界に
心が震えた。
ひとりでも
どこまでも
歩いていける気がした。
怖いことも
超えていける気がした。
あれから
たくさんの夜を超えて
たくさんの朝日を
浴びてきた。
ああ30年か。
新しいことへの
チャレンジを
躊躇している自分がいる。
心が老いてきたんだよな。
YOASOBIの群青を
何度も聴いて
青い世界を
駆け抜けるイメージを重ねる。
まだまだ
チャレンジしても
いいんじゃないかと。
ひとやすみが
終わったら
また。
心の充電は
ほぼ満タンだ。
