「第29回全国高等学校総合文化祭優秀校東京公演」
2日目の「演劇」は、立川女子高等学校「えいえんのおさんぽ」、 宮城県仙台三桜高等学校「宇宙の子供たち」 、香川県立丸亀高等学校「フートボールの時間」
〇立川女子高等学校「えいえんのおさんぽ」
物騒な展開になって行くのじゃないかと内心ドキドキしていたのですが、そんな環境に囲まれた都会の女の子達のワチャワチャした(教室)という空間のお話でした。教室の中は、文化祭の出し物(ぬいぐるみ迷路)のぬいぐるみや段ボールでやっぱりワチャワチャ。女の子達の気持ちもワチャワチャ。
「もういいよ。あしたもあるし」
これもえいえん。ただし三年間の期限付き。
〇宮城県仙台三桜高等学校「宇宙の子供たち」
初めは宇宙船ごっこ遊び。目指すは(僕らの星)。お家でお留守番でもしているのかな、と微笑ましく見ていたのですが、だんだんオカシイナと解って来る。言葉や態度で傷つける先生や友達=宇宙嵐。優しい声を出したかと思うと殴りつける母親=エイリアン。子供からさえ金を奪おうとする父親=宇宙海賊。
「なんかさ、この宇宙にまるで僕たち二人っきりみたいだね・・」
一番身近な人達に攻撃された子供達は生きていけない・・。目指していた(僕らの星)が(幸せな家庭)だったのだと解って胸がつまる。悲しい、かなしい。。
〇香川県立丸亀高等学校「フートボールの時間」
王道、と言って良いと思う。本当に香川県立丸亀高等学校(当時は丸亀高等女学校)にあった写真や記録を基にしたお話です。大正時代、おしとやかで裁縫が上手な良妻賢母、良いお家のハンサムボーイに嫁ぐのが女の子達の一番の幸せと言われていた頃。
怖い先生の目を盗んでフートボール(サッカー)に夢中になる女の子達。キラキラと明るく健康的で、なんの悪い事も無い筈なのに、時代の無理解がフートボールを取り上げ、友達を引き離し、女の子達を無力にし、号泣させる。
「・・しあわせな家庭を築きましょう」
誰のための?
100年後はどうですか?と問いかける、宝物のようなお話。
今回、キャストは三校とも ほぼ女子。女の子達の日常や葛藤、歴史、はたまた演じるという懸命さを目の当たりにさせて頂きました。そこへ男子が、チカチカと異質な輝きを投じていたのも面白かったです。
インタビューではキャストさんの素の声が聴けるのも良いですね。演技中の声と全然違うのがすごい、と思いました。
毎年、最優秀校の公演だけはと日曜日にお邪魔していますが、土曜日の回も観たかったなぁ。
高校演劇は本当に素晴らしい
全国の演劇部の皆さん! 全国大会そして最優秀賞を目指しましょう!
優秀校の皆様、参加校の皆様、大会スタッフの皆様、暑い中 本当にお疲れさまでした。ありがとうございました!
「あやめの里便り」ぽんた拝
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