杉田劇場から

2005年2月5日にオープンした磯子区民文化センター杉田劇場のスタッフが綴るブログ。公演案内の他に美味しい情報も♪

一本のえんぴつ

2019-08-06 | 地域の歴史
1074

 美空ひばりが生涯でレコーディングした曲数は1,500曲といわれています。そんな中から自身で選んだ好きな曲ベストテンというのがあるそうですが、その中に8月6日の広島原爆投下を描いた「一本のえんぴつ」が入っています。
 昭和49年(1974)の第1回広島平和音楽祭で歌った曲で、美空ひばりはこれを歌う前に、こう語りかけています。
 「二度と恐ろしい戦争が起こらないよう、皆さまと一緒に祈りながら、平和のために歌う」と。

 1,500曲もある中から自分で選んだベスト10です。彼女がどれだけこの曲を大切にしていたか、どれほど戦争を憎み平和を願っていたかということが、よく分かります。

 こんな歌でした。

 レコードのB面は「八月五日の夜だった」。原爆が投下される前日の夜の話です。
 二つ重ねた指きり…いつか貴方のお嫁さん…二人の明日を夢に見た…といった歌詞から、若い男女の楽しげな姿が浮かんできますが、1番から3番の最後は「貴方はどこに貴方はどこに」で締めくくられており、原爆にやられてしまったことが伺われます。

 美空ひばりは小さいころに父親が出征しています。そして自分自身も4月の空襲(鶴見区・神奈川区・保土ケ谷区・磯子区・中区にB29が200機来襲)を経験しており、「戦争は怖い、いやだ」という思いが強かったのだと思います。

写真提供:広島県


最新の画像もっと見る

コメントを投稿