後輩の指導中。
こういう円グラフの解説文章を書かせたら、Bの説明から詳細書き始めていたので、おや、と。
円グラフって、項目に内容とか意味から順序が付けられる場合、例えば「そう思う: 4」「どちらかと言えばそう思う: 5」「どちらかと言えばそう思わない: 6」「そう思わない: 3」という4項目なら(後ろの数字は数量)、各項目の大きさ(数量)に関係なく、この順序で時計回りにグラフ作った方がいいよね。色も、「そう思う」と「どちらかと言えばそう思う」は同系色、何なら「どちらかと言えばそう思う」は「そう思う」を薄めた色を使った方がいい。
でも項目に意味的な順序がないなら、時計回りに大きい順に配置する(「その他」は最後にするけど)のが普通じゃない?そんでもって、「Aが90%を占めます。」ってAの解説から書き始めるのが普通じゃない?何ならBの解説は10%でしたって一言で終わるかも。
Bが少ないことが特異な場合、Bについてこそ解説すべき場合はBから始めるかもだけど、その場合は「項目に順序が付けられる場合」だから、グラフ自体もAをその他扱いにして(色もグレーとかでいいかも)、Bを時計回りの最初に持って来た方がいいんじゃない?
でも今回のグラフは、AとBで優劣とか意味的な順序は付かない。りんごとみかんみたいに、どちらを先にすべきとかないのよ、単純にAは90%でBは10%だったよというだけ。これらの比率は前年から変わっていない、Aの経年変化は~、Bの経年変化は~って説明が書かれればいい、何ならBの解説はいらないかもしれない。
……という話をしてみたんだが、ピンと来ないらしい。「このグラフを見たときに、左上にBがあるから、Bが目に入るから、Bの解説から書いた。」というのが後輩の主張。え、Bが目に入る…90%もあるAのことは無視??
後輩は、自分が多数派と疑っていない様子。いやB少数派じゃん…というボケは話が脱線するから控えたけど、円グラフの作り方(つまり読み方)って子供の頃授業でやらなかったっけ?そもそもAがこれだけの比率占めてて、Aを何とかしないと総量を減らせないよねという(ぶっちゃけ省エネ関係の)話にしたいのに、Aに触れずにBの話から始める……これが講義形式のスライド説明、プレゼンだったら一言入れられるけど、紙の報告書では不自然じゃない?紙面も限られているし、全部読まれるか分からないし、どちらかと言えばAの話をしたいのでAから書いてほしいんだが。
同じ工学系出身のはずなんだがな…理数教育マジでどうなってるの、と思ってしまった。そりゃ計算ミスにも気付かないのかもな…(各部門のエネルギー使用量集計してて、Aの部門よりBの部門の方が多いって結果になったときに、人数とか規模とか設備構成、稼働時間からもAの方が多く出そうなのにな…?みたいなことにも気付かない、疑問に思わない。疑問に思わないので検算しない)。数字への感度が低いというか、どちらが多いか・どちらが(多いから)重要か、分からないのか。
自分が興味惹かれたことにしか興味がないというか重要と思えないのかなぁ。しかもそれが他人と違う、共有できていないということに自覚がない。人なんて興味それぞれだけど、数量は客観的な指標になり、(その分野に特に思い入れがないなら)多い方が重要だし問題の主要因になりうる、大体の人はそう理解すると思うのが、理数系、科学を扱う人間の共通認識、話の前提なんじゃないのか。合理的思考、論理的思考と言ってもいいのかな。なんでもかんでもそうして生きていけって訳じゃないが(それができないのが人間ってもんだし)、私たち一応環境担当なのよ、科学的根拠に基づいてみんなを説得しなきゃならないのよ、感覚・感情に基づくだけじゃ「私はそうは思わない」って人を巻き込めないから。
……一から理数教育するのか?私が?大学院まで出ている、自分が私より劣っているとは微塵も思っていないプライドのたっかい男を?
(っていうか、本当に大学院前期課程修了生よね…?)