花子の庭

気まぐれな読書

       

       断捨離中にふと手にした本を 2階の窓辺に張り付いて読み始めてしまいました
       ガラス越しの日射しは熱いほどで 日に焼けたように頬がひりひりしたほどです
       日ごとに光は明るく 力強くなっているのは明らかです
       
       本のタイトルは「わが一期一会」 井上 靖著
       昭和49年から50年にかけて 毎日新聞日曜版に連載された随筆をまとめたもの
       夫が買ったのか 姑が買ったのか   少なくとも私は未読でした
       旅情 別離 人生 詩 小説……について 自由に書かれている
   
       随筆なので興を感じた章から拾い読み
       「春近し」という章でちょうど今頃のことに触れられていましたので・・・・・ちょっとお付き合いください

         中略・・・・・厳冬期であるから、寒さに襲われているのは当然であるが、しかし、そうした中で
         春を待つ気持ちは、誰の心の中でも頭をもたげて来ている。しかし
         中略・・・・・大気中の自然の運行はなかなか複雑微妙で、決して順調に春が近付いてくるわけではない。
         日本の自然は、春を用意するまでにたいへん複雑であり、気紛れでもあるが、大きく見れば頗る几帳面な動きを見せて
         いるのかも知れない。梅も、杏も、李も、桃も、桜も、それぞれ待機していて、春という舞台への出番を間違えることはないのである。

       長々しく引用させていただきましたが 今頃の気候が美しく的確に著されていて 最後の明るい結びも好もしく感じました
         
         
      

       

コメント一覧

hanako
雪解け
12月後半から根雪となり、地面はすっかり雪の下。
城の外堀は氷が張りその上に雪が積もる、その氷が解け始め野芹の緑が顔をのぞかせた時の嬉しさ、その色は忘れられない記憶です。
雪が解け、久しぶりに見る土の色や香り、子供なりに待ちわびたような気がします。

3月末になると、ようやく「スカート」がはける、それも楽しみでした~
tomodachi
温暖な気候育ちの
私などはそれ程「春」の到来を
意識したことはないんですよ~

国内を旅行しても北国の人たちが
芽吹きを待ちわびる気持ち、また実際
その草花の色の鮮明で美しいこと!

海外でも1年中変化のない土地では、不思議なほど
植物の香りもしない、味気ないですね

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