うめ吉
いくら名前を呼んでも振り向かないね
でも好きなおやつの名前にはすぐ振り向くね
うめ吉
お鍋の湯気の臭い嗅ぐのはいいけど
鍋の中によだれ垂らすのはやめてね
うめ吉
枕元で寝るのはいいけど
人の顔の前で屁をするのはやめてね
うめ吉
お水無くなったら
ちゃんとお茶碗もってきておりこうだね
うめ吉
人の気配したらわんわん吠えて
ちゃんと番犬してくれてありがとうね
うめ吉
知らない人にも喜んで甘えに行くのは
やめてね、おかげで「うめ吉」って
有名らしいよ
うめ吉
たまに「うめきちんこ」とか
からかってごめんね
うめ吉
人のおつまみ狙わないでね
うかうかしてられないから
うめ吉
家族のアイドルやね
分かってないと思うけど笑
うめ吉
歯磨いたか？
お風呂はいったか？
宿題したか？
うぃーーーっす！
8時だよ全員集合！！！！
うめ吉
この前娘の卵焼き丸ごと食べちゃったね！
あれは早業やったね！！！
うめ吉
壁紙爪で引っ掻いて
もうすぐ貫通しそうやね！がんばれ！
秋の風がリビングの窓から流れ込む
嫌気のさす毎晩の蒸し暑さから解放された！
今まで僕から虫の声を遮っていていた
ガラスが憎らしい
こんなにも沢山の虫たちの声を
立ち入り禁止にしていた窓め！！！
ほろ酔いの夕済みの中
そんな優しい虫の声に囲まれている
下らない音に囲まれた
仕事中のモヤモヤなど
綺麗さっぱりに忘れさせてくれている
贅沢なテレビやスピーカーなんて
必要ない
夕焼けの空と
秋の音が何よりも
僕の贅沢品だから…
あ〜かなり酔ってるな笑
去年咲かせた朝顔の花
こぼれ種で地を這いながら
咲いている
あの時はこんな風に
生活してるなんて思わなかった
色んな人が色んな中で
同じ時間の速さの中で
咲いている
この朝顔のように
色とりどりに…
藍色の花
赤い花
さくら色の花
模様の入った花
それぞれの価値を
大切にしながら
傷つけ傷つきながら
咲いている
冷たい雨の日も
照りつける太陽の下でも
諦めそうになりながら
挫折しながら
生きてきた
色んな思い出を
語るように
咲いている
そしてまた実を結び
種になって
冷たく暗い土の中で
冬を耐えて
また来年咲いてくれる
朝顔の花
仕事で車を走らせていた
田舎の小さな道沿いにある
神社の溜池の横に
ヒッソリ
今年初めて見る彼岸花が咲いていた
道の両脇に少し高い木が生えているので
日中も日陰になる場所
一足先に秋を感じる事ができた
仕事を終え自宅の勝手口で
タバコを吹かす
日も傾き
青い空がグレーがかる頃
夕日が雲の下を紫色にてらす
オレンジ色に染る雲もあった
写真に撮ればよかったかな？
秋の風が心地よく身体を駆け抜け
やがて虫たちが夜のコンサートに向けて
リハーサルをおこなっている
風に揺れた木の葉が
カサカサと心地よい音を鳴らしていた
耳を澄ませて
自然の音を感じていた
大好きな酒を舐めながら…
