天路歴程

日々、思うこと、感じたことを詩に表現していきたいと思っています。
なにか感じていただけるとうれしいです。

今日という日

2017-03-11 20:02:40 | 
冬と春が交差する季節

また

今日という日がやって来た

笑い
泣き
怒り
喜び

働き
遊び

慈しみ
睦合い

そんな

日常を

揺るがした

あの日

それは

過去の話でも

遠い地の話でも

なく

自分と

地続きの話

まだ

終わらない

さまざまな問題
さまざまな感情

切り離されることなく

続く

時間は途切れない
地面は繋がっている

そう

今も

私たちは

生活をしているのだ

あの日が
あの場所が

特別なのではない

それを

忘れてはならない











答えは得られぬ

2017-03-08 20:22:22 | 
神様
人はなぜ
苦しみから逃れられないのでしょう

誰かが
悲しみに沈んでいても
それを私が
肩代わりすることはできない

私が
辛さにのたうちまわっていても
それを誰かが
肩代わりすることはできない

自分が自分で
なんとかするしかないのですが

それでも

神様
人はなぜ
何かにすがろうとしてしまうのでしょう

とてもとても

弱いからでしょうか

でも

強くあろうとしても

それが

見せかけだけであるならば

ある日

ポキンと折れてしまうのです

弱くて
情けなくて
格好悪くて

泣きながら

弱音をはきながら

生きていくしかないのでしょう

神様は

そんな人間を
哀れと思し召すのでしょうか

答えのない問いを

私は

今日も

心の内で繰り返す









柔らかな肌

2017-03-05 19:10:56 | 
離れたくないと
絡み合うように眠った

薄日がさして
薄目をあける

一人でいる時には
自らの体の不恰好さを
感じていたのに

不思議

あなたの体が重なると
わたしの体は輝く

形が違う二人の体
混ざれば
違いが際立つ

そして

互いの美しさが
浮き上がる

硬いものと柔らかいもの
骨ばったものと肉感的なもの
筋肉と脂肪
直線と曲線

あなたは
私の髪に顔を埋めて
寝息をたてている

私は
あなたの胸に顔を埋めて
心臓の音を聞く

手を伸ばし

あなたのちくちくする
頬を撫でる

私にはないもの

また

紗のような眠気に包まれた

あなたの腕に抱かれれば

いつまでも

うつらうつら

至福の海を漂う


私は小さく歌を歌う

2017-03-02 19:21:37 | 
疲れ切って
くたくたで

それでも

一人にはなれなくて

そんな家族持ちの私が

小さく歌を歌う時

きらきらした未来を
夢見てた時を思い出す

そして

未来を内包する
彼らのことに
思いをはせる

疲れ切って
くたくたで

それでも

一人ぼっちで

そんな独り身の私が

小さく歌を歌う時

わくわくした過去に
手に入れた恋を思い出す

そして

過去に埋没してた
自分のことに
思いをはせる

私たちは小さく歌を歌う

立場は違えど

私たちは小さく歌を歌う