かーさんはお散歩に出かける前に、いつも、ぺたぺたと顔にいろんなものをくっつけている。お水のようなものや、ミルクみたいのや・・・それから、いろんな色の絵の具でぬりたくってるんだ。
ボクは、いつも不思議に思うんだけど、なんだか楽しそうだから、きょうは、ボクにもやってぇ~!とおねだりしてみたの。
そしたら、かーさんが、「ええっ!、太陽もお化粧したいのぉ?」と言うから、ボク、おもいきりしっぽ振って「やってぇー!」って、見つめたの。
そしたら、おでこに白い粉をパンパンとつけてくれて、それから、ほっぺのあたりにピンクの粉をちょこっとつけて、おメメの上にには、えんぴつみたいのでひって、まゆげをかいたんだ。
「あれぇ?へんなかおになっちゃったぁ・・。これじゃ、お散歩行けないや」と無理やり、ボクの顔押さえつけて、ティッシュぎゅっぎゅって、ふきとっちゃったの。
あーあ。せっかくきれいになれたのに・・・。ボク、そのままでもよかったんだけどなぁ。
かーさんと散歩に行ったんだ。ボクは最近とっても走るのが速くなったってとーさんがほめてくれるから、かーさんと一緒のときにも、ボクの速いのを見せてあげようっと思ってね、思いっきり走ったの。
そしたら、かーさん、ぜぃぜぃ言いながらも、一生懸命ボクの引っ張るリードにくっついてきたんだけど、突然、びーんと引っ張られて、ボクは急ブレーキ。
かーさんが、ころんでた。
「痛いじゃないの!太陽!こんなに速く走るから、かーさんころんじゃったじゃない!んもう!」
かーさんがそう叫んだけど、ボクは、ほめてもらえると思っただけなんだモン。