さて、表参道の202段の石段を上りきって
ちょっと気になる石段の石・・・
これは、特別な石ではないか?と思い
ちょうど、通りかかった神主さんにお聞きしました。
「仙台の方から採取された凝灰岩や
石巻からの稲井石が使われているのですよ」とのことでした。
もっと詳しく知りたいと思いましたが、
神主さんもいろいろとお忙しいことと思い、
塩釜神社博物館の学芸員の方を紹介していただき、
後ほど、詳しくお話を伺いました。
そして、次のことを教えて下さいました。
① 表参道の石段の石は、
仙台の方から採取された凝灰岩や
石巻からの稲井石が、使われている。
長い年月の間には補修が重ねられ、
今は、稲井石が多く見られる状態である。
② 稲井石は、参道の平らな部分(道)や裏参道の階段にも
使われている。
裏参道
③ 表参道の石段は、江戸時代中期の
仙台藩の「御修復帳(仙台藩の費用で修復した場所の記録)」の中に
``寛文三年に完成したご社殿と表参道の石段の図面‘‘が描かれている。
(それ以前の記録は無いので、石段がいつから存在していたかは、わからない)
④ 仙台藩の「御修復帳」は
東北大学に 保存されている。
⑤ 現在でも、石段の補修は続けられていて
目立て(筋状の掘り込みを入れて溝を作る)を行い、
階段を上り下りする時にすべらないようにしている。
以上のことがわかり、これは、プチ、いえ、大発見でした!
学芸員の方、そして神主さん、お忙しいところ ありがとうございました!
それにしても、凝灰岩というと、火山砕屑(さいせつ)岩の一種ですよね。
それが、仙台に?って驚きましたが、調べてみると
仙台には、広瀬川凝灰岩部層という地層があり、
地質学上では、なんら不思議ではないことがわかりました。
凝灰岩は、加工しやすく、建築・土木の石材として用いられることが多いそうです。
稲井石は、宮城県石巻市稲井地区から採掘される石(粘板岩)で
神社や寺、記念碑に使われています。
以上のように、202段の石段の石は、
石段の歴史から、宮城の大地の成り立ちまで、
いろいろなことを教えてくれました!
さて、石段を上りきると、
目の前には、立派な門がそびえたっています。
次回は、この門をくぐり、
いよいよ、先に進んでいきましょう。
(文章中の緑色の文字をクリックすると、
より詳しいことがわかります)
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5月1日には、宮城県を中心に、また大きな地震がありました。
塩釜神社では、被害がなかったとのことでした。
地震のほかにも、
静岡県を中心に、突風や大雨もありました。
被害を受けてしまわれた方々が、
一日でも早く穏やかな日常を取り戻せますよう
心よりお祈り申し上げております。
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では、今回はこの辺で
ごきげんよう