その昔、このブログを始めるずっとずっと前にひっそりと公開していたHPがありました。
最初は、このブログもそのHPの中のひとつのコンテンツに過ぎなかったんです。
そこでも大好きと紹介していた作家さんが 佐藤史生先生です。
どの作家とも違う、個性的な作品を書かれる方でした。大好きでした。^^
新作が読めないということが、とっても残念です。 ご冥福をお祈りします。
その昔に書いた文を載せます。(あまりにも稚拙な文で、プックロ~。^^;)
☆佐藤史生☆
佐藤史生の漫画は、読むたびに新しい発見があり、違う場面で感動してしまう。
それだけ彼女の書く漫画はストーリーが練られているということなんだろう。
登場人物は決して多くはないが、時代背景、人物背景には、豊富な知識に裏付けされた緻密さがある。
短編を読み終えた後、関連する本を探したくなってしまう。
少女漫画はちょっと…という人も是非彼女の作品に触れてみてほしい。
彼女が描くSFの世界は、決して他の追随を許さないはず。どの作品も実に奥深い!。
佐藤史生は、「砂糖」と「塩」からつけたそうだ。こんなユーモアが親近感を誘う。
☆作品紹介☆
ワン・ゼロ (1) (小学館文庫)
佐藤 史生
小学館
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「ワン・ゼロ」
都祈雄(ときお)の腹違いの妹・摩由璃(まゆり)は”神”(ディーバ)として覚醒する。
自分達が、”魔”(ダーサ)であると気づくアキラ、ミノル、エミー、そして…。
1999年世紀末の東京で繰り広げられる”神”と”魔”の戦いを描いたコンピュータSF。
なにがすごいって、精神を統括する宗教と、データを蓄積するコンピュータを重ね合わせて物語にしているのがすごい。
ただただ驚嘆するばかり。(コンピュータの仕事していたので、コンピュータが題材になっているだけで、うれしくなってしまう!。)
これって、14,5年前に書かれてるんだよね。
”1”と”0”の間には何も存在しない。
その人間のきまりの上で存在しているコンピュータと、”魔”のリーダールシャナ(遍照鬼)は、融合していく。
(この事を語っている部分が一番すき。)
インド神話、日本の妖怪、コンピュータまで巻き込んで展開されるストーリーは、スピード感があり飽きること無く一気に読める。
「意識を持ったマニアックが”解脱”し健全なコンピュータにもどり、それをまたゼロから育てる3人のラストーシーン」
(ネタバレドラッグ)に温かさを感じ、読み終えてほっとする。
「打点楽」
著者:佐藤史生
PFビックコミックス(小学館)
「ワン・ゼロ」の番外編。
エミーは都祈雄(ときお)が助けを求める夢を見る。アキラ達3人は彼を救うため、
夢の中に探しに行くが…。
ちょっと大人になった3人組が夢の中へ入っていくのだが、現実の世界の”ヌイグルミ”が向こうの世界で”ハンサムな衛士”だったり、麒麟が現れたり、3人のイメージがそのまま夢になっているというのはさすが!。夢っておもしろい。
同収録のムーン・チャイルドは”クローン”を題材にした恋愛話なんだけど、登場人物がとっても魅力的。こういう人間模様を淡々と描くところがすごいよなぁ。
機会がありましたら、ぜひ手にとってやってください。
最近は、どこの雑誌にも掲載されてなくて、どうされたかと思っていたんですよ。
そして、訃報は、ツィッタから友人経由で…。
時代を感じます…。
宮城県出身の作家さんだったと思いましたが・・・
それだけ知っていました。
でも作品はまだ読んだことがなかったので今度探してみますねっ!