![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/42/8edc0e85b905d440205d77e13010013f.jpg)
ベーチェット病が分かってから
様々なコンクールにチャレンジし、
嬉しいことに入賞・優勝させて頂き
治療や音楽活動が前向きになり
ステージ4からステージ3になりました。
謎の「声がれ」からベルカント唱法を用いて
思うように声楽が歌えないジレンマから
何十年も遠退いてました。
演奏活動はジャズやゴスペルなど
その間地声発声出来るジャンルと向き合い
それはそれで楽しく歌わせて頂いております
治療が良い方向に進んでいるようで
最近では声楽をまた楽しめるようになり
演奏依頼でもセットリストに加えるようになりました♪
しかしこの数年、目のかすみや痛み、視力低下、
中でも光の眩しさを感じ主治医に相談しています。
眼科は2ヶ月に1度検診を受けており
視力検査と問診と目を確認して頂き
ムコスタの点眼処方で様子をみていました。
昨年の暮れ、あまりにも目が見えないので
主治医のいる病院の救急に電話をしました。
暮れという事で眼科の先生がいない言うことで
点眼で様子をみるようにと
看護師さんから指示がありました。
でもやはり心配になり年明け一番に開く
近所の眼科に急いで行き検査をお願いしました。
検査の結果は
「薬の副作用による白内障」
ベーチェット病は目に注意と言われているので
かなり気をつけていて違和感があるたび
先生に相談していたので
診断を聞いて正直驚きました。
そしてその日に昨年申し込ん
「中田喜直記念コンクール本選出場決定」の通知が届き、うれしいやら悲しいやら。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/56/c52542839e00070e1e950d9145f25853.jpg?1550635661)
レベル3になり、この1年声がれや入院もなく
昨年銅賞を頂いた時はこれが限界と思いましたが、
体調が少し安定したことで
「もう少し上を目指せるのでは?」と申し込んだんです。
いつも受診している眼科の予約がやっと取れて
再度検査をしましたがやはり「白内障」
数年かかっているのに初めて眼底検査など
色々な機械を使って検査が行われました。
近年、応援医ばかりで毎回担当医が変わります。
でも同じ病院内なのでカルテが共有出来ていて、
病状も眼科の先生は存じてるものと思ってました。
そんな中、自分が出場する
ピアノコンクール本選がありました。
ステージのスポットライトがあまりにも眩しく
ピアノの鍵盤も真っ白で動揺し、
さすがに思うように弾けませんでした。
このとき、初めて先行きが不安になりました。
これはさすがにマズイと悩んだのは
二人の眼科医の治療方針の意見も分かれた事。
ネットで調べたり、ツイッターなどで
同じ病気の方々がアドバイス下さったりして
セカンドオピニオンを受けることにしました。
信頼している耳鼻科の大学教授の受診の際、
関係無いとは思いつつ相談してみたら
何と眼科の医師を紹介して下さったんです!
私はこんな時本当にツイてるな~と思います
早速手配して下さり受診しました。
問診は一からなのですが、丁寧に聞いて下さり
今までしたことない検査や機材を使って行われました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/d8/e8572ef5bdc8d3aab134d836fc005eee.jpg?1550635356)
写真や画像を見ながら説明があったのですが
白内障でも特に右目の真ん中が白くなっていて
光が過剰に眩しいのと、
見たい部分がちょうど一番見えにくいと分かりました。
左目はまだどうにか大丈夫なので
話を聞いた後、右目のみ手術をすることを決めました。
普通の白内障なら日帰りもあるそうですが
問題は「ベーチェット病」しかも特殊型血管型という事。
検査を慎重に進め、家族にも説明をしっかり聴いてもらい
大事をとって入院も少し長めにする言われました。
仕事や家庭の事もちゃんと考慮して下さり
自分や生徒のコンクール、子供の卒業式が終わってからの
手術日は春休み中にして下さいました。
また、声楽コンクールも先生方が応援して下さり
息子も同行してくれる事から
当初、棄権を考えましたが出場する事を決めました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/40/bbe90bc9557999386562f5845d14c0a6.jpg?1550636424)
今年の旭川は人生で一番寒かった!
今年は昨年とは違い、スタインウェイのフルコン。
しかも蓋も全開、メゾソプラノは私だけ。
声量が足りないのでは?と心配でしたが
公式伴奏の渋谷藍香さんが私の思いをくみ取り
しっかり合わせてくださいました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/a6/aebd34b1f0b2120695521a68168da692.jpg?1550636625)
発表の時に自分の名前が呼ばれ本当に驚きました!
病気が分かってから5年、
このコンクールにチャレンジし始めて5年、
念願の金賞を受賞出来て、本当に嬉しかったです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/32/f23bc7ad0d9feb5825939fc8c899b72b.jpg?1550636803)
そして、はじめは一人で旭川に行っていたのが
旭川に住む音大の同門下の後輩、
私のファンになってくれたファミリー
今年出場した音大の後輩が繋がり
息子も一緒に今年はみんなで食事が出来ました♪
沖縄生まれの私が正反対の北海道にいるだけでも
かなり不思議な気持ちでしたが、
こんな素敵な「繋がり」が出来てとても幸せでした
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/18/a238a3e7b4f8a946eab1987a652845e0.jpg?1550637091)
このコンクールは後日個評が送られてきます。
毎回先生方のコメントは励みとなり、
アドバイスはどれほど参考になった事か。
特に中田幸子先生のコメントは
読んだとたん、涙が出ました。
「人生を良く分かった方の歌を聴きました。
詞の内容を良く感じて歌って下さいました」
また大石 泰先生は
「歌を自分の手の内にしています。良かったです」
黒川 浩先生は
「声が深い方向でつやがあり豊かになりましたね」
長年自分の声があまり好きになれなかったのですが、
最近やっと落ち着き本当の自分の声が
分かってきた所なので嬉しかったです。
私が自由曲に選んだのは
「悲しくなったときは」
数年前までは曲の解釈も声も全く違いました。
今年は迷いも、心配もなく心から表現でき、
入賞がなくとも「思うように歌える喜び」を
噛み締めてステージにたっていました。
改めてこの曲の解釈が変わったこと、
それはこの曲は決して「悲しい歌」でありません。
きっと世の中の音楽はどんな曲も
「心のよりどころ」になる曲しか存在しないと
私は思えるようになりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/31/f5def500d59672cf4d025d57c22f38a5.jpg?1550637763)
宮城に戻り、家族、主治医の先生方、
生徒さん達に金賞受賞の報告をしたら
みなさん大変喜んで下さいました
本当に日頃から応援して下さり、
昨年は色々しんどい事もありましたが
今の自分の「心」は元気に音楽と向き合う事が出来てます。
しばらくは手術に向けて体調に気をつけて
過ごしたいと思います。
改めて、常日頃応援して下さってる皆さん
本当にありがとうございます😊
私にしか歌えない歌を、
私にしか出来ない音楽表現を、
これからも丁寧に奏で、指導していきます