眠らない夜があった寝返りを打つと、少し、思いが飛ぶまた、寝返りでも、今日は、眠れない夜…重く、苦しいだけの眠れない夜に、少し、馳せようとする眠らなかった夜そこは、大都会の、片隅に、ひっそりと、佇んでいた真夜中の公園で、自分は、何にも無い、それだけ当て所すらない、若者で、でも、彼女は、そんな自分にも、ついて来てくれた遠い街灯に、照らされたベンチで、肩を寄せ合っていたのは、きっと、お互いの虚無を、確かめ合うそれだけだったのかも…知れない……