うずくまっている、と
そう感じている
立っていても
座っていても
寝そべっていても
それは、からだのはなし
こころは、うずくまっている
最近は、とぼとぼだけど
歩いていようが
他人と会話していようが
それは、からだのはなし
こころは、うずくまっている
うずくまったこころは
おまえを、のぞき込んでいる
おまえと言う深み
何にも無いけど
暗闇なのに、透明
透明な暗がり
ただ、覗き込んでいる
テレビの音も
家族の息遣いも
外に出れば
人々の話し声
いぬやねこの鳴き声
クルマのエンジン音
風で靡く草木の軋み
みんな身近なのに
凄く、遠い
彼方にあって
おまえは、ここ
ただ、覗き込む
こころが、覗き込む
何にも無い
闇、透明
透明、闇
いつも、ふと
気づくと、思っている
こころが、覗き込む
そこには
何にも無い
見つからないのに
覗き込んでも
見つからないよ
いや、見つけるつもりもない
ただ、覗き込んでいる
何にも無い…