こいぬと出会うのは
きっと、みんな
誰かに、拾って貰おうとする
だから、多分
ひとの出歩かない
そんな時間を狙う
そんな帰り道には
子どもが最初に通る
道端には
捨てられたこいぬ
いじめる子どももいるけど
そうでない子どももいる
おまえも、ひとりぼっちで
こいぬも、ひとりぼっち
きっと、あの時は
ふたりになりたい
そう思った気もする
消え入りそうな声
おまえを見つめる目
助けなければ
そう思ったと思う
おまえが助けないと
きっと、失われるいのち
それは、分かっていた
でも、きっと
それだけじゃない
学校の帰り道
友だちは出来て
一緒の帰り道
でも、おまえは
家が、遠いから
おまえは、遠いから
結局、ひとり
たったひとり
学校の帰り道
いたいけなこいぬ
たったひとり
泣いているこいぬ
でも、おまえを見つめていた
たから、そうだな
おまえは、きっと
助けようとしたんじゃない
おまえとこいぬ
ひとりぼっちだけど
おまえが、こいぬを
抱き上げて
抱き締めたら
ふたりになれる…