寒いのが、嫌いだった

寒いのが嫌いだった
寒気に、弱かった
木枯らしが吹き始める
必ず、喉をやられた
悪性の扁桃腺で
直ぐ熱を出す
喉は、灼ける熱さ
身体も熱いけど
悪寒がする
体温と気温の差の分
それが、悪寒になった
寝込んだ布団の中
がたがた、震えていた
でも、あの頃迄だった
扁桃腺を切ったら
熱は、出なくなった
いつも、平熱
でも、その平熱が高い
３６度台後半とか
そうか、元々
熱が高かったんだな
ただ、悪寒はしない
二度としなかった
なんだか、冬なのに
寒くて、嫌なんだけど
他人より薄着
薄着でも、風邪も引かない
なんか、不思議だよね
あんなに、冬にも
寒さにも、弱かったのに
案外、大丈夫になった
大丈夫だったけど
また、最近は
寒さがだめだな
悪寒はしない
もう、熱は出ないから
でも、ダメなんだよね
平熱が、低くなった
朝は、普通に
３６度はない
悪寒はしないけど
しみじみ、沁みる
寒さが、沁みる
いのちが
衰えている
そう言うことかな…