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いぬたちの散歩を家族で、みんなで行くと
それは、ホームパーティー
いや、家族のお祭りだ
しろも、ちびも
あっちで、くんくん
していると思えば
こっちで、くんくん
それで、冬は良いけど
夏にもなれば
ずっと、はあはあはあっ
でも、しろは
それでも、マイペース
直ぐに、走り出す
張り合うちびは
いつも、帰りには
疲れちゃうらしい
リードを
いくら、引っ張っても
もう、歩けないって
お兄ちゃんと、おとうとの
押し付け合いっこになる
仕方ない、代わりばんこ
でも、おとうと
のが、いっぱいだな
抱え上げ、抱き抱えて
わいわい、がやがや
帰ってくる
わいわい、がやがや
お祭りだったな
それが、子どもたちが
反抗期で、部活で、と
散歩に、行かなくなると
ずっと、お母さんが、二匹
自分が、休みの日は
自分が、二匹
それでも、おとうとは
お母さんに、言われると
渋々、一人で、二匹を
でも、お兄ちゃんは
何と言われようが
絶対に、行かない
でも、本当は
いぬたちのことが
結構、気になるらしくて
家族に、こっそり
庭で、二匹を
構っているんだけどね
でも、もう散歩は
意地でも、行かないらしい
結局、あと三人の
手分けになってしまった
そんな散歩だけど
いぬたちは、相変わらず
凄く、喜んでくれる
自分が、行く時も
でも、やっぱり
自分といぬたち
一人と二匹だけだ
そうなってしまったんだな
でも、首輪に、
リードを、付けようとした瞬間
いぬたちは、大騒ぎ
ひぃ〜ひぃ〜っ、きゃい〜んっ
こっちも、ちょっと
ほっこりする
でも、ひとは
自分、ひとり
歩き始めると
おとなになったいぬたちは
あっち、こっちは、するけど
何か、もうお互い様
阿吽の呼吸だ
お互いの気持ちの、気持ちは
凄い、通じてて
やっぱり、家族だなって
あったかいな、と思えたけど
でも、その熱は
この日常の、当たり前の
家族の熱で
凄く、優しいけど
あの、子どもたちも、子どもで
いぬたちも、子どもだった
あの家族の、お祭りの熱は
もう、二度と戻って来ない
そんな風な思いが
ふと、過ぎっていた
自分と二匹の散歩の
ふとした一息
そんな時に…