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日記、日々の想い 

嵐の過ぎた朝に…

思ったより、吹き荒れた
思ったより、降っていた
未明に、目覚めた
激しく、叩く雨音
一応、覚悟はしていた
昨日は、昼間の予報で
夜半からは
雨になるけど
翌朝には、上がって
昼間には、晴れる
そんな予想マークだったから
最初は、てっきり
油断した思いだった
でも、夕方のテレビで
嵐になるんだと言う
そんな予報士の言葉が
ふと、耳に掛かって
あれっと、なっていた
こころは、少し
身構えていた
そうして、目覚めた
その未明だった
案の定だよ
こんな時は
いつも、こうなる
あばらやだからだな
特に、あの震災の後から
怖い程になった
寝床ごと、揺すぶられる
きっと、この屋根が
吹き飛ばされて
身体も、こころも
この激しい風雨に
無防備に、晒され
ただ、叩かれ続ける
そんな恐怖が
湧き上がってくる
やっぱり、おまえは
おまえの存在は
あまりにも、ひ弱い
そして、こうして
おまえの、その拙くて
空疎な営為の
その果てにある
朽ち果てようとする
怪し気なだけの
このあばらや
でも、他に頼るものとてない
なんとか、縋る思いで
おまえは、ただ
夜の闇の底で
不安な、そのままに
身を預けているけど
吹き荒ぶ風の音は
叩きつける雨の音は
おまえの、その
ただ怯るだけで
ゆらゆらと、揺らめく
頼りな気なだけの
そのこころを
決して、許そうとしない
ただ、おまえは
その、おまえを苛む
不安の、奥深い闇の
その、更に彼方から
突然と滲み始めた
改めた眠気に
不意に、呑み込まれた
底なしの眠り
その底にまで
落ちることが
出来たのだろうか…

…今は
こうして、寝転がっている
それは、寝床ではない
階下のリビング
目の前には
全面の大開口
ガラス戸に、守られる
その先の、大空
微かに、日差しが
漏れ始めた
包み込まれている
ささやかな庭
でも、家を守る
そんな木があって
ただ、その枝々は
まだ、大きく
揺すぶられている
でも、あの木があって
きっと、そのおかげだ
もうこの家も
この身体も、こころも
ゆったりと、寛いでいる
雨上がりは、静寂で
小鳥たちの、遠い囀り
クルマが、通り過ぎた
また、静寂は深まる
この嵐は
新暦の師走の
始まりの朝を
酷く、荒らしたけど
まだ、少し
ほっこりと、暖かくて
きっと、秋の終わりの
その嵐なんだろう
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