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日記、日々の想い 

先の大戦、不条理な戦い

父は、戦争に行った
そして、一兵卒として
戦争に、負けた
母は、教員で
首都圏近郊在住
空襲にはあったが
何とか、生き延びた
二人は、戦後に出会って
結婚して
子どもが、三人生まれた
末っ子が、自分だ
時々に、父は
子どもたち、自分にも
戦争の思い出を、話してくれた
父は、近衛師団だったが
南方戦線に、派遣された
近衛師団なのに
前線に、送られたのは
2.26事件に
関与した部隊で
その古参兵も、残っていた
その為だったのでは、と
父は、言っていた
ただ、派遣されたのは
占領後のスマトラ島だった
だから、戦闘はなかった
占領軍の兵士だったのだ
でも、派遣される海路
兵員輸送船の
船底の船倉で聴いた
米軍の潜水艦の
しゅるしゅると言う
魚雷の推進音の恐怖
それは、繰り返し
語ってくれた
それと、戦後に
オランダ軍の捕虜となって
手先となって
現地の独立軍と
一年近く、戦ったことも
教えてくれた
その時に受けた、足の銃創を
戦争の話になると
必ず、見せた
名誉の負傷として
誇らしく見せていたのか
戦争の恐怖を、伝えたかったのか
よく、分からなかったが
とにかく、独立軍は
日本軍から
戦中に、教育を受けていた
そのゲリラ戦術
不意に、襲ってくるのたと言う
その、最大の恐怖は
銃ではなかった
大陸由来の
青龍刀のような刀
それを、振り回しながら
熱帯の、密林の中から
どこからともなく
跳びかかってくる
そこからは、もう
やるか、やられるかだ
それ以前の、占領地
軍政の下でのスマトラ島は
南洋のフルーツなど
食料も豊富で
植民地の支配者を、駆逐した
解放軍の兵士として
日本軍は
現地の人たちには
歓迎されていた
戦争の悲惨さとは
無縁な生活だったらしい
ただ、それでも
日本文化の
強引な押し付けもあったし
例えば、現地民に対する
先輩下士官の、理不尽な暴力を
父は、目前で
止めることも出来ずに
力なく、呆然としていた
その事は、苦い記憶として
繰り返し、話してくれた
実際、大東亜共栄圏の
美辞麗句はあっても
大陸侵攻の為の、資源確保
植民地の資源地帯を
宗主国から、簒奪して
新たな宗主国となり
資源を、搾取すること
それが、目的だった筈
共栄などと言う
綺麗事などではない
国家、皇軍の真実
それは、間違いない
でも、知る限りでは
旧日本軍の
南方占領地での軍政は
近、現代の占領政策では
ましな方だとも、思える
現地独立勢力と
植民地宗主国打倒と言う
共通の利害が、あったこと
その為に
解放軍として
現地の人々に
歓迎される雰囲気が
まず、あったようだ
それが、敗戦後に
捕虜とならずに
脱走して、独立軍に加わる
そんな兵士が、かなりいたこと
独立軍からは
訓練された兵士として
快く、受け入れたらしいこと
その要因に、なったのだろう
ただ、もちろん
おおかたの兵士は
父のように、捕虜になり
ただ、軽武装は許されて
植民地宗主国オランダの
部隊ごと、手先とされて
独立戦争のゲリラ戦の
最前線の白兵戦に
放り込まて、戦わされたのだ
オランダも、独立軍を
鎮圧する為には
前線で、消耗もしても良い
都合の良い兵士の頭数が
必要だったのだろう
とにかく、父は
太平洋戦争が、開戦された後
米英をはじめとした
連合国軍と戦う為に
出征した筈なのに
インドネシア独立軍とのみ
戦った、いや戦わされた
まったく、望まない
傭兵擬きとして
一度は、植民地の
搾取から解放した筈の
現地の人々とのみ
戦ったのだ
それも、戦後になっての
一年近くも
そんな地で、戦死
或いは、戦病死と言う
無意味な死を遂げた
兵士も、かなりいたのだろう
過去の大戦では
そんなあり得ない
理不尽や、不条理が
間違いなく、あった
いや、戦争は
そうしたものなのだろう
ただ、先祖代々からの
我が家を、守りたい
と言うひとたちの
気持ちは
自分にもあるし、尊いと思う
NATOが
東に、勢力圏を伸ばした
だから、防衛の為だ
そう開き直る連中
奴らは、ネオナチだから
排除しても良い
そんな、ごたくも
並べたりする
いや、それは違うよね
だって、彼らが
どんな政治信条を持とうが
先祖伝来の土地を
無慈悲な暴力で
追われなければならない
そんな、めちゃくちゃな話はない
だから、理不尽な攻撃を
受け続ける人々に
実質的な降伏を
促す連中には、そろそろ
目を覚ませ、と言いたい
だって、そうだろう
侵攻軍の兵士たちは
よく意味も、分からず
独裁者の妄想に
翻弄されたままに
大量殺戮を、した果てに
犠牲にも、なっていく
どっちにしろ
こんな平和ボケなだけの
この国だ
そのまた、平和なだけの
マスコミを
荒らし回って、喚き散らしても
何の意味もない
自己満足しているだけだ
そんな輩などは
そんなに、いのちを
救いたいなら
最前線に、おもむいて
理不尽に
民間人を、殺戮して
しかも、不条理な最期を
遂げているかも知れない
そんな兵士たちに
投降を、勧めてやれば
良いんだよ、と
そう、言ってあげたい
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