ぼんやり、見つめている
点けたままの照明
消さないのかな
消さないよね
あの光を、もっと覗けば
暗がりが、見えて来る
そんな風に、思ってみる
そんな訳、ないけど
暗がりは、この部屋を包む
底なしの闇とは違う
底は、なさそうだけど
ほんのり、明るみ
きっとないけど
明るみを、感じた気もする
おまえの暗がり
灯りを、もっとだ
目眩まされても
もっと、目を凝らして
もっと、覗き込んでみる
とっても、狭い
おまえの入り口
その先にある
暗がり、おまえの
おまえだけだから
極小な癖に
直ぐ、そのそこに
あるような気がして
いや、あるはずだけど
暗がり
ほんのり、明るい
いや、それも気のせい
きっと、ほんのりだと
いや、一粒の光の粒子
それさえ、見当たらない
真っ暗がり
ないのは、分かってるんだけどね
この暗がりは
灯り、なんてない
目の前の灯り
その奥には、覗けないな
暗がりは、こうして
おまえの、こっちだから
感じているけど
暗がり
見えない…