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日記、日々の想い 

善と、悪と

幼いおまえは
善と悪に
凄く敏感だったよね
家庭でも、学校でも
凄く、善と悪を
言われた事も、あった
もちろん、善は
社会の通念としての

それで、悪は
社会の通念としての

小学校二年生の時だったかな
幼いおまえは、まず
就学前の引っ越しで
環境に馴染めなくて
中途入園の、幼稚園では
泣き暮らしていた
みんなに、蔑まれていたし
いじめられてもいたと思う
やがて、小学校だ
でも、馴染めないまま
落ちこぼれていた
クラスのみそっかすだな
それで、二年生だ
でも、始めて
友だちが出来たんだ
最初に、学級委員になった
クラス一の優等生だ
お坊ちゃんって
感じだったけど
とにかく、優しくて
馴染めないおまえに
手を差し伸べてくれた
でも、彼には
ひとつ、悩みがあった
学級のガキ大将だ
と、言うより
そんなロクなんもんじゃない
ただただ、悪ガキ
クラス一の大柄で、腕力
ただ、お金持ちのお坊ちゃん
しかも、後々
地域いちばんの進学校に
進学出来た程には、頭も回る
どちらかと言うと、悪知恵がね
もちろん、性格は最悪だ
思春期になっても
ずっと、そんな評判だった
とことん、最低な奴だったな
ただ、もちろん
みそっかすのおまえなどは
かえって、悪ガキの眼中には
なかった筈だ
でも、学級委員の優等生は
悪ガキからすると
やっぱり、目障り
気に入らない、らしかった
その上、家同士も近くて
幼馴染みたいで
それが、余計にまずかったかな
だから、優等生に対して
ずる賢く、悪どく
先生に、バレないように
嫌がらせを、していた
言葉でも、暴力でも
優等生の彼が
人知れず、泣いているのを
身近なおまえは、知っていた
どうしても、悪ガキが
許せなかった
当時は、病弱で
身体も、二回りは
悪ガキより
小柄な、おまえだ
助けてあげることなど
出来る訳がない
でも、その頃のおまえは
善は、善で
悪は、悪だった
悪ガキは、悪で
優等生は、善だ
悪ガキを、成敗する
優等生を、助ける
そんなおまえは、善で
悪ガキを、放置する
優等生を、助けない
そんなおまえは、悪だ
もう、耐えらかなかった
我慢出来なかった
ふとした、怒りだった
少し前に、優等生が
啜り泣いているのを
見ていたからだろう
悪ガキは、クラスの後ろで
悪ガキ仲間と
へらへら、やっていた
怒りは、憎しみになった
悪ガキに、歯が立つとか
立たないとか
そんなこと、じゃなかった
いきなり、つかつか
悪ガキに、歩み寄る
眼中に、無いから
気がつかない
思いっ切り
体当たりした
悪ガキは、ちょっと
よろめいただけだった
「なんだよっ💢」
悪ガキは、ひとこと言い残して
去ってしまった
おまえは、冷や汗だな
腕力は、勝負にならないし
相手には、つき従う仲間もいた
なんで、反撃してこなかったのか
分からなかった
結局、そのまま
悪ガキは、優等生を
いじめ続けて
おまえなどは
眼中になかったよね
おまえも、二度と悪ガキに
絡む勇気など、なかった
それだけ
思春期、おとなとなって
おまえには
善も、悪もなくなってしまった
それだけ、だったな…
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