ぷっつんっ
だいたいそんなもんだなって
ぷっつんっ
したつもりでも
いやいや、違うな
必ず、ぷっつんは来る
とうさんやかあさんや
にいさんもねえはんも
しろもちびもね
必ず、ぷっつんさ
今は、遠いよ
たまたま、ただ
すれ違ったひととか
もちろん、みんな
ただ、ぷっつんっ
そうなんだよ
そうなんだけど
そうなんだけどさ
ぷっつんっ、なのに
たまたま、すれ違いで
こいぬと、すれ違って
いや、すれ違わない
その子は、箱の中
おまえを見上げていた
おまえは…
そうだな、立ち止まった
すれ違えなくて
すれ違わなかった
でも、すれ違いだ
振り向いて、立ち去る
いや、また振り向く
こいぬ、見上げている
おまえを、見つめていた
消え入りそうな声で
泣くんだ
泣くなよな…
抱き上げて
抱き締めて
多分、温かい
こころも、少しだけ
暖かった、あの帰り道
でも…
抱き締めたこいぬは
温かったけど
おまえのこいぬは
温かったけど
抱いて、涙を堪えて
とぼとぼ歩いた土手道
おまえのこころは
凍えていた
ずっと、凍えていた
ずっと、それからずっと
そのままだったけど
いや、そんなはずもない
ぷっつんっ
不連続
でも、そうだな
おとうさん、この子❣️
息子が、差し出したこいぬ
まっしろなこいぬ
きょとんとしていて
あの子と違うけど
そのしろいこいぬの
その向こうに
あの子が、甦っていた
そう思う
ぷっつんっ
その不連続の向こうには
いや、甦りがあって
しろいこいぬを、抱き締めた
温かった
おまえも、少し