時間を、気にしている
今、何時だろう
あんな事を、していたのは
一昨日だったか
そんな事を、思っていたのは
昨日だったな
明日は、あれをしようかな
明後日は、何を
思っているんだろうか
今は…
生きていて
時間を、思っている
極小の時間の、でも
前の自分は
今の自分じゃなくて
後の自分は
まだ、自分でさえない
でも、次の瞬間には
もう、今の自分で
ただ、その次の瞬間には
もう、前の自分で
今の自分じゃないし
ただ、記憶の残像で
やがて、ひとときの泡として
はじけて、消える
もう、その自分には
戻ることもないし
戻りたくても、戻れない
そうして、時間は
弛みなく、流れていて
自分は、そうして
生きているんだろう
そして、やがて
最期が、過ぎて
時間は、消えている…
いや、違う
自分の生きることが
消えるんだろう…