柑橘香る風に 🍋
窓の外に広がる温暖な瀬戸内の海
部屋からも直接お散歩に行ける ここは
もたいまさこさんのような 代表が営む
ホスピス…その島がこの小説の舞台です
*著者のインタビュー記事で
映像として もたいまさこさん と
書かれていました
毎週日曜日には 🍮
入居者がもう一度食べたい
思い出のおやつをリクエストできる
おやつの時間 があって 運が良ければ
それをいただくことができるのです
生きていれば 苦手な人も
大嫌いな人も いるけれど
そんな人たちも ひっくるめて
この本を読んで 命というものが
愛おしくなりました
老衰で眠るように
あちらの世界に行くのが理想ですが
そうじゃないのなら
このようなホスピスが 🏥
ほんとうにあったなら…と思います
主人公が 現実とあの世を
行き来している場面の描写に
臨場感がありました
思い出のおやつ…私だったら
子供の頃祖母がこしらえてくれた
ホットケーキをリクエストしたいです
昔のことですので
ベーキングパウダーではなく
重曹を使って作られたそれは
ホットケーキと呼べるものでは
なかったかもしれませんが
私にとっては 何よりの
うれしいおやつでした 🥞
もちろんバターも
メープルシロップもなく
フライパンで 焼いただけの
素朴なものでしたけどね…🐰
それをこの世と さよならする時に
目にすることができたら
どんなにか幸せな気持ちでしょう
生まれることと死ぬことは
対極のように思いますが
実はそうではなく
入るか出るかの違いだけだと
この本には書かれていて
なんだか納得させられてしまいました
当たり前のことですが
今日という日は二度と来ないから
何でもないことのような日々を
大切に 愛おしんで過ごしてゆきたいと
あらためて思わせてくれる本でした🕊️