うらはぐさ風土記/中島京子
映画化された「小さいおうち」
ドラマ化された「やさしい猫」の原作の
作家さんの最新作
武蔵野にある空き家となった伯父の家に
暮らすことになった 離婚を機に
30年ぶりにアメリカから帰国した
50代の大学教員の女性が主人公
9章に分かれた長編小説なのですが
1章目から「しのびよる胡瓜」なるものが
現れて心を掴まれました
登場するのは 庭の野菜のお世話を
してくれる近所の足袋屋さん
滝沢カレンのようなヘンテコな敬語を
使う女子大生とそのお友達の
陸上部のエース 認知症の伯父 等々
コロナ禍の中で
移りゆくものと変わらないもの
自然の移ろい 更年期 空き家問題…など
日常の様々なことが描かれますが
印象としては ゆったりとした
東京都下での日々の暮らしを綴った
小説という感じで
読んでいてとても心地よかったです
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