たろおの小屋

昼間は「聖職者」を演じる永遠の若造「たろお」のつぶやき。
仕事,家族,後遺症・・・。感謝の日々を綴っています。

黎明編【食は生きる力の源】

2024-03-13 21:53:52 | 脳出血・失語症
 季節が変わって秋になり、私の病状が安定したこともあり、「リハビリ専門の病院」に転院した。地元の病院に入れたのは非常に幸運だった。
 転院の移動時間は1時間程度であったが、外の光が非常に眩しくて、目の中で光がチラついていたことと、非常に疲れていた.。

 この病院は基本的に毎日、リハビリがあり、言語以外の「日常生活」と「運動」の3種類について、それぞれに専門の先生がついてくれた。
 私は言語の回復を中心にするために、午前と午後の2回。それぞれが1時間弱のリハビリを行った。言語のリハビリだけは、日曜日だけお休みだったように記憶している。

 転院直後にトイレやお風呂等の日常生活の検査(テスト?)があり、実際に便座に座った、空の湯舟に入ったりした。その頃には、一人でトイレもできるように回復していて、余裕で「合格」であった。トイレに座った私を見ながら、2人の先生方が
「意外と大丈夫そうだね。」
「問題ないですね。」
と確認していたことを記憶している。前の病院での「初回の大失敗」の引継ぎ事項に記されていたのかもしれない。

 「日常生活のリハビリ」の中で印象が強いのは、「調理実習」である。
① 料理を思い出し、調理が可能なメニューを考える。
② 食材を思い出しながら決める。
③ 食材を買いに行って、現金を払って買ってくる。
④ 実際に作って家族と一緒に食べる。
であった。私が作ったのは2回。1回目は炊き込みご飯とみそ汁で、2回目はカレーライス。
 好評であったことに強い達成感を味わった。それ以上に、炊飯器や調理器具等を自宅から持ってきてくれた先生の熱意に深く深く感謝した。
 味を占めて、帰宅の時にモツの煮込みを作って、暫く「マイブーム」になったほどに、
「食事は生きることの原点」
ということを強く感じた時期だった。



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