今日は卒業式
天気は快晴
空は澄みわたった青
しかし、今日自分の中に広がっていた空は
この空ではありません
思い出すのは、真夏の深い青の空です
そして、どこかから響く雷鳴
突然のつむじ風・・・
そんな夏の、甲府の夏の空です
あの夏、どんな試合をして
どんな采配をしたのか
よく覚えていないのに、やたらあの日の空の色は覚えています
あの夏の終わり
今思い返しても、本当に夢のようです
彼女らと過ごした2年半
すべてはその夏に集約されていきますが
そこに行くまでの過程に本当の価値が隠されているように思えてなりません
本当に素晴らしい選手たちでした
自分がどれだけこの8人の選手たちを愛していたか
それを表す言葉は見当たりません
自分にとってはこのチームがもう一つの家族
本当に自分の娘同然でしたし、自分の体の一部のようなものでした
今日の卒業式
本当は一人一人とそしてチームにいっぱい話したいことがあったんですが
集合したかったんですが、あの卒業式後の雑踏の中
残念ながら写真を撮るのが精いっぱいでした
そうこうしてるうちに教師の打ち合わせの時間が来て・・・
なんだか、ちゃんとお別れをしないまま
卒業式の一日は終わってしまいました
とても残念でしたが、うちらしいといえばそうですね
思いを残しながら
みんなが解散していったあのTDSのようです
ですから、今回からは
お別れ会にも出なかった顧問による
卒業スペシャルです
M・Sさん
彼女は本当に真面目で努力家でした。そしてけっこう負けず嫌いでした。
はじめはまっすぐ当たらないし、力もないしで他の選手の後を追いかけていました
彼女にとっても悔しい試合が続きました
練習試合に行っても勝てない、勝てないの連続
しかし、めげなかった
いや、さすがにだめになりそうなことも一度や二度ではなかったでしょう
何しろ負けず嫌いなのですから ただ、自分にはそれを少しも見せませんでした
ひたむきに努力を重ねました
そして着実に力をつけていきました
そして3年の春の団体戦、衝撃のデビューを飾りました
何しろ当時も絶対的な王者であったKK中学校との天秤勝負で圧勝し、見事優勝を飾ったのです
ジュニアが君臨するソフトテニス界の中で
その壁を中学校で初めてラケットを握った子がぶち破った瞬間でした
この選手の成長が秋の大会では府内のベスト4にも入れなかったチームを
全国までの仕上げる原動力になったのは間違いないでしょう
でも、自分がこの選手を本当に大好きになったのはそんな戦績面のことではありません
彼女はW後衛の布陣でずっと試合をしてきました
と言えば聞こえがいいですが、要は前衛ができる子がいなかったので
残りの二人でW後衛にならざるを得なかったのです
そしていつしかこのペアの間にも大きな力の差が見えるようになりました
周りの学校の子もうまくなって戦術を覚えると
試合でこの子のところにボールが飛んでくることが少なくなりました
どれだけ練習をしても自分のところにボールが飛んでこない
そして、負けてしまう
本人はどんな思いでやっていたのでしょう
そしてついに自分がペア替えをし、彼女は下級生の前衛と組むことになりました
こうすれば自分で試合を作ることができます 勝率も上がってきました
しばらくして彼女を呼んでペアのことを尋ねました
返ってきた答えは・・・「元のペアの子と頑張りたい」でした
このとき、自分の浅はかな気配りがいかにつまらないものだったか思い知らされました
そういえば確かに負けた悔しさで泣いてたことはあったけれど
元ペアで一度もやる気をなくしたり投げ出したりしたことはなかったのです
彼女らは自分たちなりにペアで勝とうとしていたのに
顧問の浅知恵で形だけ整えようとした自分が恥ずかしくなりました
同時に彼女のことが本当に今までにもまして大好きになりました
だから、彼女の試合で一番印象に残っているのは府大会の最後の個人戦です
この試合、負けたけれど最高の試合でした
実は彼女はうちのチームの中では珍しく秀才です(失礼)
けっこうなんでもできてしまいます 気立てもいいですし、しっかり者です
でも、テニスに関してはとても不器用でした
いろんなことができるわけでもないし、戦術に長けてるわけでもない
けれど、そこがたまらない魅力でした
高校の先生へ、本当に心を持った素晴らしい選手ですよ
正直、今から3年間を過ごせる高校の先生がうらやましいです
S・Mさん
今、気が付いたんですがペアでイニシャルが反対なんですね
イニシャルは名・姓の順ですから間違わないように読んでください
って、内容でわかりますよね(笑)
さてS・Mさんです
彼女はうちのチームの象徴です
彼女がうちのチームを一番あらわしてくれている存在です
みんなが彼女に一度は助けられているはずだし、力をもらっていたはずです
もちろん顧問である自分も例外ではありません
彼女はへたくそでした(失礼)・・・運動が苦手でした
どれくらい苦手かは彼女のマット運動を見ればわかります(笑)
テニスでもはじめ手投げで出してもらったボールにラケットが当たりません
「そんなんよくある話やん」と言われそうですが
その状態が2か月以上続いたと言えばどうでしょう
すごいでしょ、と胸を張る問題でもないのですが、実はいつやめるかと心配していました
うちの部は練習量がかなり多いので夏休みまでに何人かやめてしまいますから
でも、やめなかったですね、一番へたくそだったのに(笑)
彼女はうちのチームを自分の住み家と認識したようで自主練を含めて一度も休みませんでした
その中でももちろん必死の努力を続けていました
もうこの時点でほぼ自分は彼女に入れ込んでました
ですから怒りたおしました・・・おそらくは一番怒られた2人の中のひとりです
しかし、実力はいかんともしがたく、彼女が原因でで負ける試合が続きました
何しろボールがほとんどW後衛では彼女の方に飛んでくるのです
自分一人がミスをし、そして負け続ける
ペアに対しても本当に苦しかったと思います
彼女はとてもやさしい、争い事が嫌いな性格だったので
そのころの彼女の思いは想像以上に苦しいものだったと思います
でも、へこたれませんでした・・このころ彼女の練習量はチーム1番だったでしょう
何しろ試合でもガンガン狙われるわけですから人一倍ボールが打てるわけです
彼女は他の子のように何かをきっかけにグーンと伸びるというタイプではありませんでした
ですから、いつしかだんだんと彼女のボールが相手コートに入りだしました
そして、いつしか彼女はいろんなことができるようになっていました
相手もいつしか「彼女を狙っていればなんとかなる」と思わなくなりました
そしてついについに最後の夏、市でベスト8まで登りつめました
府大会でもベスト16に入り、あと一勝で近畿大会!
2-4で敗れましたが、選抜選手相手に最後まで最高の試合を繰り広げました
あの試合は上でも書きましたが自分の中ではベストの試合として残っています
自分が顧問をしていて、過去これほどまでに伸びた選手は見たことがありません
彼女はかわいらしいのでいろいろな人から可愛がられています
でも自分には彼女が歩いてきたつらく厳しい道がはっきり見えています
だから彼女のことをかわいいと思う気持ちの重みは他の人たちとはわけが違います
というくらい大好きな選手です
かなりのボリュームになってしまいました
ぼちぼちやっていきますね(笑)
天気は快晴
空は澄みわたった青
しかし、今日自分の中に広がっていた空は
この空ではありません
思い出すのは、真夏の深い青の空です
そして、どこかから響く雷鳴
突然のつむじ風・・・
そんな夏の、甲府の夏の空です
あの夏、どんな試合をして
どんな采配をしたのか
よく覚えていないのに、やたらあの日の空の色は覚えています
あの夏の終わり
今思い返しても、本当に夢のようです
彼女らと過ごした2年半
すべてはその夏に集約されていきますが
そこに行くまでの過程に本当の価値が隠されているように思えてなりません
本当に素晴らしい選手たちでした
自分がどれだけこの8人の選手たちを愛していたか
それを表す言葉は見当たりません
自分にとってはこのチームがもう一つの家族
本当に自分の娘同然でしたし、自分の体の一部のようなものでした
今日の卒業式
本当は一人一人とそしてチームにいっぱい話したいことがあったんですが
集合したかったんですが、あの卒業式後の雑踏の中
残念ながら写真を撮るのが精いっぱいでした
そうこうしてるうちに教師の打ち合わせの時間が来て・・・
なんだか、ちゃんとお別れをしないまま
卒業式の一日は終わってしまいました
とても残念でしたが、うちらしいといえばそうですね
思いを残しながら
みんなが解散していったあのTDSのようです
ですから、今回からは
お別れ会にも出なかった顧問による
卒業スペシャルです
M・Sさん
彼女は本当に真面目で努力家でした。そしてけっこう負けず嫌いでした。
はじめはまっすぐ当たらないし、力もないしで他の選手の後を追いかけていました
彼女にとっても悔しい試合が続きました
練習試合に行っても勝てない、勝てないの連続
しかし、めげなかった
いや、さすがにだめになりそうなことも一度や二度ではなかったでしょう
何しろ負けず嫌いなのですから ただ、自分にはそれを少しも見せませんでした
ひたむきに努力を重ねました
そして着実に力をつけていきました
そして3年の春の団体戦、衝撃のデビューを飾りました
何しろ当時も絶対的な王者であったKK中学校との天秤勝負で圧勝し、見事優勝を飾ったのです
ジュニアが君臨するソフトテニス界の中で
その壁を中学校で初めてラケットを握った子がぶち破った瞬間でした
この選手の成長が秋の大会では府内のベスト4にも入れなかったチームを
全国までの仕上げる原動力になったのは間違いないでしょう
でも、自分がこの選手を本当に大好きになったのはそんな戦績面のことではありません
彼女はW後衛の布陣でずっと試合をしてきました
と言えば聞こえがいいですが、要は前衛ができる子がいなかったので
残りの二人でW後衛にならざるを得なかったのです
そしていつしかこのペアの間にも大きな力の差が見えるようになりました
周りの学校の子もうまくなって戦術を覚えると
試合でこの子のところにボールが飛んでくることが少なくなりました
どれだけ練習をしても自分のところにボールが飛んでこない
そして、負けてしまう
本人はどんな思いでやっていたのでしょう
そしてついに自分がペア替えをし、彼女は下級生の前衛と組むことになりました
こうすれば自分で試合を作ることができます 勝率も上がってきました
しばらくして彼女を呼んでペアのことを尋ねました
返ってきた答えは・・・「元のペアの子と頑張りたい」でした
このとき、自分の浅はかな気配りがいかにつまらないものだったか思い知らされました
そういえば確かに負けた悔しさで泣いてたことはあったけれど
元ペアで一度もやる気をなくしたり投げ出したりしたことはなかったのです
彼女らは自分たちなりにペアで勝とうとしていたのに
顧問の浅知恵で形だけ整えようとした自分が恥ずかしくなりました
同時に彼女のことが本当に今までにもまして大好きになりました
だから、彼女の試合で一番印象に残っているのは府大会の最後の個人戦です
この試合、負けたけれど最高の試合でした
実は彼女はうちのチームの中では珍しく秀才です(失礼)
けっこうなんでもできてしまいます 気立てもいいですし、しっかり者です
でも、テニスに関してはとても不器用でした
いろんなことができるわけでもないし、戦術に長けてるわけでもない
けれど、そこがたまらない魅力でした
高校の先生へ、本当に心を持った素晴らしい選手ですよ
正直、今から3年間を過ごせる高校の先生がうらやましいです
S・Mさん
今、気が付いたんですがペアでイニシャルが反対なんですね
イニシャルは名・姓の順ですから間違わないように読んでください
って、内容でわかりますよね(笑)
さてS・Mさんです
彼女はうちのチームの象徴です
彼女がうちのチームを一番あらわしてくれている存在です
みんなが彼女に一度は助けられているはずだし、力をもらっていたはずです
もちろん顧問である自分も例外ではありません
彼女はへたくそでした(失礼)・・・運動が苦手でした
どれくらい苦手かは彼女のマット運動を見ればわかります(笑)
テニスでもはじめ手投げで出してもらったボールにラケットが当たりません
「そんなんよくある話やん」と言われそうですが
その状態が2か月以上続いたと言えばどうでしょう
すごいでしょ、と胸を張る問題でもないのですが、実はいつやめるかと心配していました
うちの部は練習量がかなり多いので夏休みまでに何人かやめてしまいますから
でも、やめなかったですね、一番へたくそだったのに(笑)
彼女はうちのチームを自分の住み家と認識したようで自主練を含めて一度も休みませんでした
その中でももちろん必死の努力を続けていました
もうこの時点でほぼ自分は彼女に入れ込んでました
ですから怒りたおしました・・・おそらくは一番怒られた2人の中のひとりです
しかし、実力はいかんともしがたく、彼女が原因でで負ける試合が続きました
何しろボールがほとんどW後衛では彼女の方に飛んでくるのです
自分一人がミスをし、そして負け続ける
ペアに対しても本当に苦しかったと思います
彼女はとてもやさしい、争い事が嫌いな性格だったので
そのころの彼女の思いは想像以上に苦しいものだったと思います
でも、へこたれませんでした・・このころ彼女の練習量はチーム1番だったでしょう
何しろ試合でもガンガン狙われるわけですから人一倍ボールが打てるわけです
彼女は他の子のように何かをきっかけにグーンと伸びるというタイプではありませんでした
ですから、いつしかだんだんと彼女のボールが相手コートに入りだしました
そして、いつしか彼女はいろんなことができるようになっていました
相手もいつしか「彼女を狙っていればなんとかなる」と思わなくなりました
そしてついについに最後の夏、市でベスト8まで登りつめました
府大会でもベスト16に入り、あと一勝で近畿大会!
2-4で敗れましたが、選抜選手相手に最後まで最高の試合を繰り広げました
あの試合は上でも書きましたが自分の中ではベストの試合として残っています
自分が顧問をしていて、過去これほどまでに伸びた選手は見たことがありません
彼女はかわいらしいのでいろいろな人から可愛がられています
でも自分には彼女が歩いてきたつらく厳しい道がはっきり見えています
だから彼女のことをかわいいと思う気持ちの重みは他の人たちとはわけが違います
というくらい大好きな選手です
かなりのボリュームになってしまいました
ぼちぼちやっていきますね(笑)