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氷川きよしについて ★ by とねりこ

Kiinaの歌声を味わい尽くす♬〜54「白雲の城」

2003219日、氷川きよし渾身の一作「白雲の城」がリリースされました。

https://columbia.jp/artist-info/hikawa/discography/COCA-15459.html

公式You Tubeより、MVです。

https://m.youtube.com/watch?v=Sx3Vo2G9lQc

歌詞は歌ネットより。

https://www.uta-net.com/song/16842/

 

リリースからちょうど20年。その間に出されたどの新曲よりも、ファンの心を掴んで離さない、まさに「ザ・氷川きよし」を象徴する一曲と言えるでしょう。

 

三橋美智也さんの「古城」は「『荒城の月』のような格調の高い曲を昭和に」と作られたと聞きました。「白雲の城」は「平成の『古城』を」との長良会長の意向で制作されたと何かで読みました。

3曲とも人の世の有為転変、栄枯盛衰を古城の姿になぞらえていますが、「白雲の城」には先の2曲に描かれなかったものがあります。

「凛々しき若武者の姿」です。

誰でもないKiinaが歌う曲だから、松井先生は敢えて「若武者」の姿を書き入れてくださったのでしょう。そして、聴き手にとっては若武者とはKiina以外にはいないのです。

 

その若武者の姿が、今はない。

これは、新古今和歌集の中で藤原定家が詠んだ「見渡せば花も紅葉もなかりけり 浦の苫屋の秋の夕暮れ」と同じ世界感なのかな、と思います。

あったはずのものが今ここにないから、なおさらに寂寥感が募るのです。松井先生の詩が見事です。

 

近田春夫さんが「読むヒット」で、この曲、というよりこの曲を歌うKiinaを評価してくださっています。

「この曲が、どれだけ名曲だったとしても、他の人が歌ってチャート的な説得力をどれほど発揮できるのか。氷川きよしが歌うから、我々リスナーは、この、とてつもなく古臭い歌に耳を貸すのである」

「この曲のヒットで私は思う。演歌が死んだのではない、その歌う人達のほとんどが、我々をふりむかせてくれないだけなのだと」

まさにその通り!

「白雲の城」は詩、曲、歌い手ともに完璧に揃った、平成歌謡史に残る不朽の名曲だと思います。

 

2003年はKiinaは袴姿の「白雲の城」1曲だけで勝負しました。

コロムビアも事務所も、そうすることで「本格派の演歌歌手」としてのKiinaのポジションを確立する狙いがあったのでしょうか。

この年のレコード大賞でKiinaは最優秀歌唱賞を受賞しましたね。

紅白歌合戦では、熱唱のあまりテレビ画面から消える事件もありましたね()

 

「白雲の城」については、書き出したらきりがありません。思いが強すぎて文章もまとまりません。あのこともこのことも、また機会がありましたら、その時に。

 

ひとつだけ言わせていただければ、この曲こそ「生が一番!」。ステージ上でのあのパフォーマンスとフォルムの美しさも含めてこその「白雲の城」だということです。

コメント一覧

izu
「白雲の城」私がファンになった2018年以降のポップスコン以外は、全てのコンサートで歌っていました。箱根八里と音次郎とこの曲は、2017までもずっと歌い続けてきたのでしょうね。
近田春夫さんのお話、まさにその通りですね。kiinaが、全身全霊、魂を込めて歌い上げるから、永遠の名曲になり、どなたの胸にも響くのだと思っています。
とねりこさんが、今までアルバムの曲の紹介をして下さり、kiinaもたくさんの先輩方の歌をカバーしていました。正直、元祖の方よりもぴったりはまっていたものもあったような(これは、もちろんkiinaびいきの私だからの思い)。ですので、次世代の人がkiinaの曲をカバーするのは、良い事だと思ったいます。ただ、せりさんもおっしゃってましたが、この「白雲の城」はどなたにもカバーしてほしくないです。以前、歌番組でkiinaと一緒に出演した同じ事務所の後輩のゆうと君が「白雲の城を歌いたい」と言った時、「エーッ?!」と思ってしまいました。kiinaご自身も難しい歌だとお話された事を記憶しています。

最近は、当然の事ですが、長良のメールもゆうとくんの情報が多いですね。あたりまえの事ですが、なんだか寂しくなったりする時も…。
復帰した時のkiinaがどのような歌を聴かせてくれるかを楽しみにして、CDとDVD漬けの毎日です。
カコ
こんにちは!
とねりこさんの一曲一曲についての深掘り解説、とても勉強になります。
有り難うございます。m(__)m

この素晴らしい♪白雲の城、私も当時は是非とも☆レコード大賞を!と強く願っていたものですが、今思えば~受賞には私達には計り知れない水面下の事情が絡んでいるような?!
ですから純粋に歌手の歌唱力が評価される☆最優秀歌唱賞を受賞できた事はこの上なく嬉しく、私達ファンにとっての誇りだと思っています。
(^-^)v
花のこころ
おはようございます~♪

♪白雲の城
せりさん、私もレコード大賞受賞曲「白雲の城」と、コンサートなどなどで紹介されたかったです!!
あの頃は浜崎あゆみさんが強敵がだったんですよね、CDの売り上げでは絶対敵わない
そんなポップス全盛の中、いろんな賞レースの中で孤軍奮闘、ひとり頑張る若い「氷川きよし」君が可愛くて、健気で
この先もずっとずっと応援していこうと思ったものです

リリース直後は袴姿(コンサートではずっとスーツだったかな)も着せられた感満載でもう懸命に唄ってましたが、レコード大賞や紅白の時には、コンサートで何回も何回も歌い込んだので、緊張してたでしょうけど素晴らしい歌唱でしたね
レコード大賞受賞時の大きな羽根をつけたブロックコート?の衣装で唄った♪白雲の城 アップになった時に映った涙が美しくて、美しくて感動したのを思い出します

近田さんの言葉、まさに、まさにですね♪
「我々を振り向かせてくれる歌を歌ってくれる人達」
きっと、良い詩、良い曲はたくさんあるのでしょうが、その曲達に歌声を吹き込んで世に送り出す歌い手の魅力も大きいのでしょうね

これからのkiina(として登場でしょうか?)どんな歌を送り出してくれるのでしょうか
復帰が待たれます☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
せり
おはようございます。私たちファンにとってはゆるぎない魂の一曲ですね。数多くのヒットを持つkiina, ファンもそれぞれ好きな曲があれどやっぱりこの曲は別格でしょう。熊本城の幽玄の世界での渾身の歌唱は忘れられませんね。近田さんの評はさすがです。氷川きよしが歌うからこそ評価されたしこの曲でレコード大賞が取りたかったと今でも思います。この一曲の為にコンに足を運んだという思い、漆黒の中に浮かび上がった若武者の姿は誰も真似できないkiina・氷川きよしのためだけの白雲の城だと聴くたびに確信を持ちます。カバーはそれぞれの個性で歌い継いでいけばオッケー派ですが心情的にはこの歌だけは他の人に歌ってほしくありませんし。とねりこさんも言われるように平成歌謡史に残る不朽の名曲です。
サファイア
この曲は、「ねとらば」のアンケートでダントツ1位だった曲ですよね?
>この曲こそ「生が一番!」
私は、kiinaの公演はまだ2回しか行った事がありませんが、多分今までの公演ほとんどすべてで歌われてるのではないかと思ってます(違ってたら言って下さい)。あの歌うさま、ほんとに美しいです。
>その若武者の姿が、今はない。
・・・なんとなくこの一言を読んだ時に、諸行無常のようなものを感じてしまって、少し涙してしまいました。
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